７話 ~アレンside~ ページ9
僕たちは町から来た船に乗り、孤島を離れた。
Aは船に乗っている間もずっと、村の方を見続けていた。
町に着いた後、近くの電話ボックスで僕はコムイさんに連絡をした。
これから帰る事、Aを連れていく事を話した。
ア「僕の独断で勝手に決めてしまい、すみません。」
コ『いいよいいよ。もしその子がウイルスに侵されてたら大変だしね。それに、もしかしたらイノセンスの適合者かもしれない。皆には僕から伝えておくから、安心して。』
ア「ありがとうございます、コムイさん。それじゃあ、失礼します。」
話終えると同時に、僕は受話器を置いた。
電話ボックスから出るとジャナさんと一緒にいたAが近付いて来る。
『アレン、でんわ？終わったの？』
ア「はい、終わりましたよ。いま僕の仲間にAの事を話したんです。」
『こわい人じゃ、ない？』
ア「大丈夫、皆いい人ばかりですよ。」
『わかった』
Aは静かに僕に抱きついてくる。
ジ「アレン殿、Aくん、そろそろ列車の時間ですよ。」
ア「分かりました。A、行きましょう。」
『うん』
■□■□■□■□■□■□■□
列車内の部屋で、Aは疲れが出たのか、僕の膝の上で眠っていた。
けど、途中から唸る様な声を出し、苦しそうにもがいていた。
『おに、ちゃん…ぃかな、でぇ……うぅ』
僕はすぐAを起こし、額や首周りの汗をタオルで拭いた。
ア「大丈夫ですか？」
『おに、ちゃんが、行っちゃ、、ぼくを…お兄ちゃんを、離しちゃう、つれていっちゃ、、やだ、やだ、やだやだやだやだやだやだぁぁぁぁぁぁぁあ！！！』
ア「A！落ち着いて下さい！！」
『はっは、はひゅ、ひゅっ、、うっ』
過呼吸になっているのがわかった。
すぐにジャナさんを呼んで、呼吸を落ち着かせた後、水を少しずつ飲ませた。
『おねがい、もう、ひとりに、なりたくない……ひっく』
ア「僕はずっとAと一緒にいますよ。離れませんし、連れていかれもしません。」
『ほんとに…？』
ア「大丈夫、どこにも行きません。Aの側に居ますから。それに、僕だけじゃありません。ティムも、ジャナさんも、これから会う僕の仲間たちにも、Aを一人ぼっちにする様な人はいません。だから、安心して下さい。」
『あ、れん……』
Aは一瞬ほほえんだ後、疲れたのか、また眠った。
でも、今度は魘されなかった。
ーーーーー
ちょっと主人公くんを過呼吸にしてみたかったのです。←
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←６話 ~アレンside~
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小夜 | 作成日時：2019年1月13日 14時
