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4話 ページ4

「遂に来たわね、この日が!」

「ニューヨークだー!!」

音羽館の玄関扉の前で叫ぶモツを見て、少し呆れる歌苗。

「そんな事より、リストさんはともかく、モツはちゃんと準備したの?!」

そう言われると、大きく膨らんだカバンを見せながら「大丈夫大丈夫」と、笑顔で言う。

念の為、歌苗がカバンの中を確認するが、ちゃんと準備されており、普段の彼とは思えない程の準備の良さだった。

「モツ、これ1人でやったの?」

「必要な物はチョッちゃんに調べてもらってたから、ほぼ1人でやったよ?」

そんなやり取りをやっているとバッハ達の車が来る。

「待たせたっすね。さぁ、乗って下さいっす。」

そう言って三弦は車の後ろのドアを開ける。
車に乗る前に、住人達は2人に声をかける。

「楽しんでくるのだぞ。」

「お体には気を付けて下さいね。モーツァルトは大怪我をしろ…!」

「……お土産、待ってる。」

「2人とも、気を付けてね。バッハさん、お願いします。」

歌苗の言葉に、バッハは首を縦に振った。
その後に、車のエンジンのかかる音がする。

「それじゃ、行ってくるわね。」

「行ってきまーす!!」

その言葉を後に、車は音羽館を出発する。
歌苗たちはモツとリストが乗った車が見えなくなるまで見送った。

「行っちゃいましたね。」

もう見えなくなった車の方向を見ながら歌苗は寂しそうに口を開いた。

「大丈夫だ、小娘。たった数週間の事、すぐ帰ってくる。」

「先輩の仰る通りです!大家殿、リスト殿とモーツァルトは大丈夫ですよ。」

「……はい。 そうと決まったら洗濯しなきゃ!あ、後食器洗いと庭の掃除と、シューさん手伝ってくれますか?」

「はい、勿論です!」

「ふっ、では俺はギョーザーを極めるとしよう。」

「僕も、部屋に戻る……」


この日から、少しだけ静かな音羽館の日常が始まった。

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小夜(プロフ) - それと、ありがとうございます!m(*_ _)m これからも読んで下さると嬉しいです! (2018年2月11日 6時) (レス) id: a4d0732062 (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - 私はー、クラシカロイドではモーツァルト、血界戦線ではレオナルド、ですかね。更新長びいてすみませんm(_ _)m なるべく早くできるように頑張ります! (2018年2月11日 6時) (レス) id: a4d0732062 (このIDを非表示/違反報告)
時の破壊者 - えっと……聞かれてないけど……一応…私の推しキャラはクラシカロイドではショパンさんが大好きで、血界戦線では堕落王フェムト様が大好きです♪( ´▽`) (死ぬ程どうでもいい)← 小夜さんは、どのキャラがお好きなんですか(・・?) (2018年2月7日 7時) (レス) id: ed6862cba5 (このIDを非表示/違反報告)
時の破壊者 - すっごく面白いです〜〜((((;゚Д゚))))))) しかも私の大好きな血界戦線とクラシカロイドって……ありがとうございます*\(^o^)/*(*^_^*) 更新頑張ってください 応援してます(((o(*゚▽゚*)o))) (2018年2月7日 7時) (レス) id: ed6862cba5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小夜 | 作成日時:2017年8月27日 0時

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