【ky】ねぇ、愛して。【短編集】

ドS。 ページ8

私の彼氏はドSだ。


例えば、デートの時、手を繋ぎたいと思って指に触れてみるけどキヨは


｢ん、なに？｣


…察してくれない。
そう思ってたのは自分だけかと思い、なんでもないよと返す。


｢…嘘でしょ。どうしたいの？｣


キヨがニヤニヤしながら私を見る。


｢…っ…手繋ぎたい。｣


｢…フフッ。いいよ。｣


…ドSだ。


A今日、キヨの家行ってもいい?


キヨいいよー、さっき動画撮ってたから昼から来て。


Aわかったー👍


コンビニに期間限定のシュークリームあったよね。買っていこう。


昼。私はシュークリームを2つ買ってキヨの家に向かった。


｢お邪魔しま〜す。｣


｢あ、A。…なんか買ってきたの？｣


｢うん。期間限定のシュークリームがあったから買ってきた！｣


｢さんきゅ。｣


一言それだけ言って私の頭をポンっとする。
褒められた子供のような気持ちだ。


｢そうだ、マリカしねぇ？｣


｢いいけど。私強いよ？｣


ゲームの腕には少し自信がある。


｢俺を舐めんなよー？｣


私達はマリオカートを始めた。


｢クソ！雑魚がよぉ！！！｣


｢キヨ調子悪いね〜。まだ8位なのー？｣


｢今に追いついてやるからな！｣


ゲームをやっている時はまるで中学生みたい。


ぶっ続けで何時間かやった。


｢…無理。疲れた〜…｣


｢後半調子良かったから満足。｣


後半になってキヨは何回も1位を取っていた。
実況してるだけあってすごいと思った。


｢あ、シュークリーム食べよ〜。キヨ取って来てー｣


｢あー？俺かよ〜｣


というものの取ってきてくれる。


私はスマホを取り出しTwitterを眺めてた。


｢…ありがとー。｣


私はスマホを見ながらキヨの方に手を伸ばす。


｢俺が2個食べちゃおうかな〜｣


｢…ねぇ、期間限定なんだけど？｣


スマホを起いて立ち上がりキヨの方に手を伸ばす。


でもキヨは子供みたくシュークリームを高く上にあげる。


｢取れないんだけど！｣


必死に手を伸ばすが160未満の私には180の男には叶わない。


｢じゃあ、キスして？｣


…は？


｢な、なんで…！｣


｢ほら、早く〜｣


まただ。このドSが。


｢…っ…届かない。｣


仕方なくしようとするが口元まで届かない。

すると上からキヨがキスをしてきた。


｢…なっ！｣


｢身長伸ばさねぇと、こうやってキスされちまうぞ？｣

……そんなことわかってる。

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