Ep.36 ページ36
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女の言葉に思わず驚いている時に聞こえたジョンハンの笑い声。
面白いと笑ったジョンハンは俺を食堂から連れ出してしまった。
『おい！どういうつもりだ』
ジョンハンは振り返って何故か心底嬉しそうなそんな顔で俺を見る。
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「あの子、面白いじゃん。」
「ね、スンチョル。」
ジョンハンはいつもそう。
大事な所で言葉を濁す。
直接的なことは何も言ってくれなかった。
じゃパンかってくるーなんて呑気に言うとジョンハンは購買にいってしまったのだった。
『…』
そして蘇るさっきの出来事。
俺の視線に怖気付きながらもしっかりと目を見て言い返してきたそいつ。
ジョンハンの言う通り、俺を知ってか知らずか他の奴らと同じ視線で決して見なかったそいつの目が、今までと違う居心地の良さを感じさせたのは確かだった。
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ここで終わらすのは勿体なく感じて調べたそいつの事。
パク・A、同じ3年で片親の一人っ子。
少し似た境遇に尚更そいつを知りたくなった。
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父親の勤務先を調べると出てきた"チェ総合病院"の名前。
俺の親父が会長を務める財閥が経営する病院だった。
きっと本当に名前くらいしか俺の事を全く知らないのだろう
じゃなかったら俺にあんなこと言うはずがない。
あいつが俺の事を何も知らない事の全てが新しくて嬉しくて思わず笑みがこぼれた。
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携帯が鳴って着信画面を見るとセリさんだった。
親父の妹であり、俺の叔母にあたる彼女は小学生の時から親父とぶつかってしか来なかった俺の唯一の味方でいてくれた人だった。
クズみたいな人間しかいない俺の家系の中でセリさんだけは唯一信用が出来た。
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『もしもし、』
「スンチョル？」
『…そうだけど』
「今日の夜の予定は？」
『は？』
「ないみたいね、ご飯食べに来な。」
「家にも帰ってないみたいだしどうせまともに食べてないんでしょ。
たまには顔見せなさい。」
「まああんたが拒否した所で車向かわせるから。今日来なよ」
セリさんはそう言って一方的に切るとメッセージに
怒ったうさぎのスタンプを送ってきた。
セリさんのその強引さは昔から変わらない。
でも親父と違って彼女の強引さには必ず優しさと愛情が含まれていることを知っていたから何も不快じゃなかった。
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みつき(プロフ) - 花男みをすごく感じます…！ (2022年10月19日 10時) (
レス) @page16 id: 270fe76dd3 (このIDを非表示/違反報告)
ている(プロフ) - DAMNさん» わー！初のコメント頂きありがとうございます<(_ _)>みんなさんの期待通りの展開にできるかは少し不安なのですが楽しんで貰えるよう頑張ります！ (2022年1月16日 17時) (レス) id: d53ebdb3f3 (このIDを非表示/違反報告)
DAMN(プロフ) - クプスかっこいい…次の更新楽しみです！頑張ってください！ (2022年1月16日 9時) (レス) @page18 id: 51f985e4ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ている | 作成日時：2022年1月14日 4時
