キミが笑う.。【短編】

プロポーズ。 リク Y.I ページ30

リクエスト


彼氏の祐希が今日からしばらく
イタリアに行ってしまう

二人で過ごしているこの家も
あなたがいなくなってしまうと
きっととっても静かなんだろう


石『そんなにどよんとしないで
ってば笑笑行けなくなる』

貴「別に、どよんとしてないよ？」

石『もーAは素直じゃないなあ』


そう言って私の頭を撫でる祐希は
私より年下のくせに、大人で


貴「だってさみしいじゃん。」

石『俺もAと離れるのさみし
い〜』

貴「でも、頑張ってくるんだよ」

石『うん！！』

貴「たまには電話してね？」

石『毎日でもする！！』


もうそろそろお別れの時間だ
私は仕事があって空港までは
いけない。


石『そろそろいかなきゃ』

貴「ん…」


玄関まで着いて行く
祐希は靴を履いてこっちを向き
私を抱きしめた


貴「祐希…？」

石『あのさ、俺イタリアで
頑張ってバレー強くなるから』

貴「うん。頑張って」


背中をぽんぽんと叩く
すると祐希は私を離して
真剣な顔になる


石『まだ先の話だけど、
俺がイタリアから帰ってきて
しっかり大学卒業したら＿＿』

貴「ん？」

石『俺と、結婚してください』

貴「ほんとに…？」

石『うん。でも俺がちゃんとした
Aを守れるようなかっこいい
男になるまで待ってて』


大粒の涙が流れる
こんなに嬉しいことはない


石『…いい？』

貴「うんっ…結婚しよう」


どちらからともなく甘い甘いキス
をする。
そして唇が離れる


石『じゃあ、行ってくるねA』

貴「行ってらっしゃい。祐希」



そして、祐希はイタリアへと
旅立って行った。



(俺がAを守るから)
(待っててね)



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