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-HIKARU-
マネージャーは明日のコンサートの件で上と話をするからと凛空には俺と佐久間が着いて行くことになった
慣れない救急車の中、こんなにも揺れてるのに凛空は全く目を覚ますことはない
車内で救急隊に凛空のかかりつけの病院、主治医のことを聞かれて答えるとすぐに電話をかけてくれた
今は静岡に居て、東京ではない
とりあえず、中原先生の指示で知り合いのいるという病院に搬送されることになった
「凛空??」
何度声をかけても凛空はなんの反応もない
佐久間「凛空、、、」
凛空と1番仲のいい、佐久間は必死に涙をこらえて凛空の手をぎゅっと握っていた
病院に着くと俺と佐久間はここで待ってろって待合室に通された
佐久間「凛空、大丈夫だよね、、、」
「大丈夫」
なんの根拠もない、大丈夫。
今までだって何度も凛空は心臓発作を起こしたことはある
何度、見ても慣れることない、、、本当に苦しそうにしてて生理的なものか涙を流しながら痛いって言ったり、、、
俺たちには想像しかできないけど、、、本当に耐えがたい痛みなんだろうなって思うことがある
昔はよく、痛みが起こる度に大泣きだったけど大人になるにつれて泣かなくなって、、、
ラウールの前ではお兄さんぶって、大丈夫なんて言って笑ってたけど、、、
俺らにとっては凛空は弟なんだから、、、
何時間経ったんだろうか、、、
処置室から白衣を着たおじいさんが出てきた
-「五十嵐さん、もう大丈夫です。朝には目を覚ますと思います。しばらくは発作が続くと思うので安静に過ごしてください。それから明日の午後には中原が来るそうなので東京の設備のいい病院へ戻った方がいいかと、、、。ここではできることが限られてきますから」
なんて言われてしまった。
明日って、、、凛空はライブ不参加ってこと??そんなのないよ、、、
凛空が目を覚ました時、絶対悲しむ、、、
佐久間「凛空のためだから、、、」
俺が思っていたことを察したのか佐久間がそう言った
こうして、夜が明けてからファンへメールで凛空のライブ出演見合わせのお知らせをした
いつも笑い声があふれてる楽屋なのに、、、今日は誰一人の声も聞こえない
でもやっぱりこういう時、翔太だ
渡辺「なぁ、こんなんじゃあ凛空が可哀想だろ?それにファンにも伝わるから!!いつも通りいこう」
って。
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作者名:mel | 作成日時:2022年11月4日 11時