【YouTuber】恋の読み方【短編集】

エキセントリック＿Naitou◎ﾘｸｴｽﾄ ページ11

彼は、ほんのちょっと、心配性なだけなんだと思う。

「今日誰に会ったの?」
「え…」

「誰?」
「友達だよ」
「へえ…」

冷たい彼の視線と、いつもより低い声に、心臓がドキリと音をたてる。

「Aの友達って、煙草吸うっけ?」
「あ…えっと…」
「男だろ、なんで嘘つくの?」

「ごめん…大学の先輩」

彼に嘘が通用しないことなんて分かりきっているなのに、

「俺じゃ不満なの?だから他の男のところに行くの?」
「ち、違うの…ただ、仕事のことでちょっと相談があって…」

「そんなの俺に相談すればいいだろ…!」

普段滅多に聞くことのない、彼の怒鳴り声が部屋に響く。
震える私の肩に触れる彼の手。

「ごめんなさい…でも、最近忙しそうだったし…」
「俺はそんな事より、Aが他の男と会う方が嫌だよ…!」

ドンッ、という音と共に、背中に衝撃が走る。
壁に押し当てられた肩がジリジリと痛む。

「…っ」
「Aは俺のものだろ?なあ」

怖いほど突き刺さる彼の視線。

「ごめん…なさい…」

首元に、彼の唇。

「…んっ」

チクリ、と痛むそこは、熱を帯びて赤く広がる。
ハッキリと刻まれた所有を意味する印は、すぐには消えそうにない。

耳元で彼が囁いた。



『お前は、俺のもの』


P.S.
柊羽さんリクエスト
ヤンデレがわかりません。ごめんなさい…

非日常＿Alterna channel◎ﾘｸｴｽﾄ→←青＿Soraci

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