白昼夢＿Naitou◎ﾘｸｴｽﾄ ページ9
「結婚しようか」
「……」
はい?
ついさっきまで、テレビを見て大笑いしていた人が言うこととは思えない言葉が彼の口から飛び出したので、私は一瞬夢でも見ているのかと錯覚するほど動揺した。
「えっ、と…ん?」
読んでいた本を閉じて、私は彼を見た。
すると彼は、なんのためらいのなく、私を見て再び言った。
「だから、結婚しない?俺たち」
「ど、どうしてこんな突然…?」
「いや、そうでもないよ。俺たち5年も付き合ってるんだし。そろそろ結婚考えてもおかしくない頃じゃない?俺、もう27だよ?」
(確かにそうだけど…)
こんな何にもない昼下がりに言われたら、そりゃびっくりするでしょ。
さっきまで平和だった私の世界が、急に騒がしくなる。
「私、料理上手くないし、家事だって得意じゃないし、特技だってないし、ほんとただのOLだよ?」
「うん」
「全然いいお嫁さんになんかなれないよ?」
「いいよ」
「でも…」
「Aは嫌なの?俺と結婚するの」
口ごもる私に、彼は不安そうな顔で尋ねた。
(どうして私なんか…)
嬉しさより不安が先に来てしまった私は、最低だ。
こんな私が、ないとーのお嫁さんになっていいのかって。
「ごめん、私、自信がないの…」
「なんの自信?」
「ないとーを幸せにする自信。後から、私なんかと結婚しなきゃよかったって思わらるんじゃないかって、不安なの…」
私のせいで、ないとーが不幸になるのは嫌なの。
「何言ってんの?俺がAを幸せにするんだよ。だからAは変な心配しなくていい。」
わしゃわしゃと彼の手が不器用に私の頭を撫でる。
それだけで嬉しくて、涙が溢れた。
そしたら彼は、何も言わず、抱きしめてくれて。
余計涙が止まらなくなって、彼の胸を濡らしながら、大泣きした。
彼は、私が泣き止むまでずっと抱きしめていてくれて。
ああ、この人の体温は心地いいな。そう思った。
ずっと一緒にいたい。そう強く願った。
「Aはいつも”私なんか”って言うけど、俺の選んだ女なんだから、もっと自信持て!」
その自信はどこから湧いてくるのか、そう思ったけど、
そんなこと気にさせないくらい彼はカッコ良くて。
珍しく決まった決め台詞に、ドヤ顔のないとー。
「俺と、結婚してくれる?」
「はい」
P.S.
惺さんリクエスト
おるたなのお二人のプロポーズ対決を見て、ないとーさんが真面目にプロポーズしたらどんな感じかなあって想像しながら書きました。
出来はイマイチかなー…
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榮愛 - リクエストいいですか？水溜りボンドの二人書いてもらえますか？ (2018年3月28日 8時) (
レス) id: eebcc8fec2 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - すみれさん» 了解です！お好みのシュチュエーションなどはございますか？ (2018年1月28日 17時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - おるたなの渋ジャパ下さいぃぃぃぃい(土下座) (2018年1月28日 17時) (レス) id: b2ee1e5041 (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - リクエストを書いてくださりありがとうございます！大丈夫です、バッチリキュン死しましたから(￣▽￣)またリクさせてくださいm(_ _)m (2017年12月19日 15時) (レス) id: eb6c37d723 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - ぴちこさん» リクエストありがとうございます！大変申し訳ないのですが、説明欄に書いてある方のみのリクエストをお受けしております。せっかくリクエスト頂いたのに、お答え出来ず大変申し訳ないです… (2017年12月17日 23時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬名 郁 | 作成日時：2017年8月10日 5時
