ミルクティー＿Kanta ページ21
甘すぎるミルクティーを口に含んだ時、その人と目が合った。
口の中で、その甘さが溶けるように、目の前で何かが弾けた。
これは、多分、恋だ。
家の近くに新しく出来た若者ウケしそうなお洒落なカフェ。
大学の帰りに、何気なしにフラリと立ち寄った。
頼んだミルクティーは甘すぎて、クラクラする。
(何この感覚)
人はこんなにも簡単に、こんなにも本能的に恋に落ちるものなんだな、と初めて実感した。
気になりだしたら止まらなくて、チラチラといつの間にか目で追ってしまう。
店内に流れる音楽も、周囲の話し声も、まるでミュートされたかのように聞こえなくなって、
心臓が大袈裟な程に波打つ。
飲み終わったティーカップを置いて、深呼吸。
乱れた呼吸を整えようと、深く息を吸う。
「紅茶のおかわりはいかがですか?」
ふと、声をかけられて顔を上げる。
甘い甘い声が、耳に残る。
「え…」
一瞬、世界が止まって、それから、何事もなかったかのように動きだす。
目の前に立つその人は、不思議そうな顔で私を見つめる。
「あ、お願いします…」
少し遅れて返した返事に、「はい」と微笑んで、机に置かれたティーカップに紅茶を注ぐ。
その姿さえもなんだか美し思えて、見とれた。
「甘いの、お好きなんですか?」
彼のしせんが、中身のないガムシロップに向けられる。
二つのガムシロップは、蓋がだらしなく垂れたまま、動かない。
(甘すぎたのは、これのせい?)
どうだろう。
「好きです」
「僕も」
(あーあ、これがミルクティーの話じゃなければよかったのに)
いつかまた、こんな会話をする日が来るかな。
ありもしない未来を想像して、二杯目のミルクティーを口にした。
(また、会えるといいな)
(また、あの人来るかな)
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榮愛 - リクエストいいですか？水溜りボンドの二人書いてもらえますか？ (2018年3月28日 8時) (
レス) id: eebcc8fec2 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - すみれさん» 了解です！お好みのシュチュエーションなどはございますか？ (2018年1月28日 17時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - おるたなの渋ジャパ下さいぃぃぃぃい(土下座) (2018年1月28日 17時) (レス) id: b2ee1e5041 (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - リクエストを書いてくださりありがとうございます！大丈夫です、バッチリキュン死しましたから(￣▽￣)またリクさせてくださいm(_ _)m (2017年12月19日 15時) (レス) id: eb6c37d723 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - ぴちこさん» リクエストありがとうございます！大変申し訳ないのですが、説明欄に書いてある方のみのリクエストをお受けしております。せっかくリクエスト頂いたのに、お答え出来ず大変申し訳ないです… (2017年12月17日 23時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬名 郁 | 作成日時：2017年8月10日 5時
