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たまには《ダーマ》雅さんリク ページ13

「この後サボらない?」

見た目によらず(と言っては失礼だが)真面目な彼がそんなことを言うなんて珍しいな、
と思いながらも、"最高のサボりスポット"だと言う屋上へと足を進めた。

厚い扉を開けば、もう既に彼の姿はあった。

「ダーマ」

名前を呼べば、振り返って"おう"と短く発する彼の隣に腰を下ろす。

暑くもなく、寒くもない、
春特有の心地よい風が頬を撫でる。

「あぁ、気持ちいいね」

ぐっと伸びをしてから、その場にゴロン、と寝転がる。
目の前に広がる晴天。

音楽室から漏れるピアノの音。
丁度授業が始まったところだろうか。
五時間目はなんだったっけ。

正直そんなことどうでもよかった。

こうやって授業をサボることの罪悪感と、屋上の開放感、それがなんとも言えず気持ちいい。
それに加え、今隣には彼がいる。

それだけで幸福感に満たされた。


「空、綺麗だね」

何気なくそう呟くと、視界を遮る黒い影。

「ちょっと、それじゃあ見えないじゃん」

私の上に覆いかぶさる彼にそう言うと、

「俺と二人きりなのに、空なんか見んなよ」


スルリ、と彼の眼鏡を取れば、

「見えねぇじゃん」

裸眼の彼の顔が近づく。
そのまま、優しく唇にキスを落とした。

私の真似をして、隣に寝転がる彼に、

「珍しいね、ダーマからこういうことするなんて」

「たまには良いだろ?」

(私はいつでもいいのに…)

なんて、口が裂けても言えないから、



「たまには、ね」

そう、はぐらかした。




「もうこのまま帰ろうか」

「うん」


五時間目の終を告げるチャイムと共に、再び重なる唇。


たまには、こういう彼も悪くない。

深夜零時の静寂《はじめしゃちょー》→←_2



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クロハ(プロフ) - ありがとうございます…最高です… (8月7日 14時) (レス) id: 6a4238f2b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ - ありがとうございます(´;ω;`) (8月4日 18時) (レス) id: 874f7f8e04 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - クロハさん» わかりましたー! (8月4日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
クロハ(プロフ) - またまた失礼します(*´-`)エイジ君で甘めなのお願いできますか? (8月4日 2時) (レス) id: 6a4238f2b9 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - 翡翠さん» 本当ですか!そういっていただけて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします! (8月1日 20時) (レス) id: 60b5c0e445 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瀬名 郁 | 作成日時:2017年4月7日 21時

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