彼は魔法使い《はじめしゃちょー》楽音蘭無さんﾘｸ ページ8
どんよりと鉛色の空が広がるお昼過ぎ。
目の前でいそいそと動画の編集をするはじめくんをぼーっと眺めていた。
正確に言うと、そうしている事しか出来なかった。
今日は体調が優れない。
朝起きて、まず初めに腰に違和感を感じた。
起き上がると、頭がｽﾞﾝ、と重たくて、もしかしてと思ったけど、やっぱりそうだった。
女子ならば月一で来るものだから、避けては通れないものの、重たい者にとっては辛い。
(飲み物ぐらい出してあげないと……)
台所に行こうと立ち上がる。
ｽﾞｷ、と鋭い痛みがお腹に走り、思わずその場にしゃがみこむ。
「……っ」
「Aどうしたの？」
私の異変に気づいたはじめくんが背中を摩ってくれた。
"ここ座って"と、言われた通りソファーに腰掛ける。
「無理しちゃ駄目だよ」
私の目線に合わせて屈んで、頭をそっと撫でられて、ほんの少し痛みが引いた気がした。
"うん"と頷くと、安心した様にはじめくんも頷き、"ちょっと待っててね"と台所に入っていった。
暫くすると、片手にマグカップを一つ持ったはじめくんが戻ってきた。
「はい、これ飲んで、お腹暖かくして」
私にマグカップを手渡すと、押し入れからひざ掛けを引っ張ってきて、私のお腹に掛けてくれた。
「ありがとう」
湯気とともに甘いココアの香りが鼻を抜ける。
「女の子も大変だよね〜」
私の隣に腰を下ろすはじめくんが呟く。
「ねぇ、ぎゅってして」
「えっ」
テレビのリモコンを取ろうとした彼が、目をまんまるくしてこちらを見る。
"りょーかい"
いつものはじめくんに戻って、おでこの前で敬礼すると、そっと私を包む。
ﾄｸﾝ、ﾄｸﾝ、と伝わる彼の鼓動と体温に目を細めた。
「辛かったら言ってね。
俺、よくわかんないけど、こうやって抱きしめるくらいならしてあげれるから」
「うん、ありがとう」
まるで魔法をかけられたようにお腹の痛みが無くなってゆくから、もしかしたら彼は魔法が使えるのかも、なんて馬鹿なことを考えてみたりして。
甘いココアの香りと、優しい彼の匂いに包まれたお昼過ぎ。
外はすっかり晴れていた。
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ボン人.おるたなー - あ!水溜りボンドだー!嬉C超えの嬉Dー!! (2017年8月11日 10時) (
レス) id: eebcc8fec2 (このIDを非表示/違反報告)
郁(プロフ) - 鈴さん» そらちぃですね！！了解しました！ (2017年4月4日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - いつも小説見てます！ リクエストなんですけど…そらちぃでSになるやつお願いします。 (2017年4月4日 15時) (レス) id: 7693f00e69 (このIDを非表示/違反報告)
郁(プロフ) - 雪丸さん» はじめくんですね！！お好みのシュチュエーションなどはありますでしょうか！？ (2017年4月4日 13時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
雪丸 - はじめしゃちょーのやつ沢山みたいです！ (2017年4月4日 13時) (レス) id: aeb3e095eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：郁 | 作成日時：2017年2月4日 21時
