noise《ダーマ》 ページ40
「あ〜〜、また負けた〜」
画面に映る"loss"の文字。
この字を見るのも、流石に見飽きた。
「ダーマ強すぎだよ…
ズルしてるでしょ！！」
「してねーよ！！これが俺の実力だ！！
お前が弱すぎんだよ！」
(む、ムカつく…！！)
「モトキ〜〜、ダーマが虐めるよ〜〜」
泣き真似をしながら、モトキ助けを求めると、"わ〜、ほら泣かないで？"と優しく頭を撫でてくれた。
「ほらダーマ、あんまりAを虐めないの」
「ちっ、モトキもAの味方かよ」
ダーマ、モトキ、そして私。
私たち3人は、幼馴染である。
高校生になった今でも、こうしてダーマの家で3人でゲームをしたり、集まって課題やったり、ただぐだぐだ喋ったり、そんなのが当たり前になっていた。
「あ、俺そろそろ行かなきゃ」
「塾？」
「うん」
軽く頷くと、モトキは急いで荷物をまとめて、
「じゃあ」
と、部屋を出ていった。
残された私たちは二人きり。
「なんだよ、そんな顔すんなよ」
「どんな顔よ」
「俺と二人じゃ、そんな嫌かよ」
「んなわけないじゃん！」
最近、なんだかダーマが変だ。
前までは、二人きりでも会話は盛り上がったし、こんな雰囲気になることは無かった。
(なんだか、調子狂うじゃん)
「じゃ、あ、私も帰ろっかな」
「待てよ」
ダーマが私の腕をつかむ。
「俺さ、」
「…っ！！」
嫌だ、聞きたくない。
「待って、」
「目、逸らすなよ。ちゃんと聞けって」
掴まれた腕が熱い。
向けられる、いつにもない真剣な瞳。
(お願い、言わないで…！)
「A…」
(駄目だよダーマ…)
「好き」
彼の口から放たれた、その二文字。
その言葉の重みが、ズシリとのしかかる。
聞きたくなかった、怖かった。
もうこのままでは居られなくなってしまいそうだから。
「ばか…」
(私がモトキの事好きだって、知ってるくせに…)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 306人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ボン人.おるたなー - あ!水溜りボンドだー!嬉C超えの嬉Dー!! (2017年8月11日 10時) (
レス) id: eebcc8fec2 (このIDを非表示/違反報告)
郁(プロフ) - 鈴さん» そらちぃですね！！了解しました！ (2017年4月4日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - いつも小説見てます！ リクエストなんですけど…そらちぃでSになるやつお願いします。 (2017年4月4日 15時) (レス) id: 7693f00e69 (このIDを非表示/違反報告)
郁(プロフ) - 雪丸さん» はじめくんですね！！お好みのシュチュエーションなどはありますでしょうか！？ (2017年4月4日 13時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
雪丸 - はじめしゃちょーのやつ沢山みたいです！ (2017年4月4日 13時) (レス) id: aeb3e095eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：郁 | 作成日時：2017年2月4日 21時
