そばに居てよ《ダーマ》ハム太郎さんﾘｸ ページ3
「お邪魔しまーす」
「また来たのかよ」
"そんな事言わないで"と腕に下げていたビニール袋を床に下ろす彼女。
「ご飯作ろうか」
台所に向おうとする彼女の手を無意識に掴んだ。
「ん？まだいい？」
「いや、違くて」
こういう時に限って上手く言葉が出ない。
情けなくなる。
ただ、彼女を引き寄せて抱きしめることしか出来ない俺は、本当に情けない。
突然、控えめの音楽が部屋に流れ出した。
「あ、ごめん、私だ」
ｽﾙﾘ、と俺の腕から抜け出して携帯を取りに行く彼女。
「もしもし……」
なにやら、しばらく話し込んで電話を切った。
「誰から？」
「モトキくん。
お家に忘れ物してっちゃったみたいで。
今から取りに行ってもいいかな？」
心臓がﾄﾞｸﾝ、と音を立てた。
「モトキん家行ってたの？」
「うん」
「へぇ、そんでよく俺んとこ来れたね」
多分相当冷たい言い方になってしまった。
彼女は目を丸くしてこちらを見る。
だけど、どうしようもなくイライラして、収まりそうになかった。
「帰って」
「まって、話聞いて」
「帰れよ！！」
怒鳴る様に言葉を叩きつけると、彼女は大きな瞳にに涙を浮かべて、俺の横を通り過ぎた。
ｶﾞﾀﾝ、と扉が閉まる音がして、自分がやってしまった事の重大さに気づいた。
感情に任せて、彼女を怒鳴りつけて。
何故話を聞いてあげなかったのか、自分に怒りを覚えた。
彼女はモトキの所へ行くのだろうか。
(それは駄目だ)
直感的にそう感じた。
今彼女が、モトキ所に行って、慰めでもされたらきっと……
それは、駄目だ。
机の上の鍵と、携帯を無造作にポケットに突っ込み、家を飛び出した。
きっと今なら間に合う。
ちゃんと彼女に謝ろう。
話を聞いてあげよう。
暗い夜道に、人影を見つける。
きっとあの背中は、
「A！！」
君の名前を呼んだ。振り返る君は泣いていた。
「ごめん！俺、感情に任せて怒鳴ったりして。ちゃんと話聞くから……」
「俺、やっぱお前にそばにいて欲しい。
何処にも行かないでほしい。」
荒い息を整えながら、一つ一つ言葉を紡ぐ。
「うん」
ｺｸﾘ、と頷く君。
「俺ん家戻ろ」
「うん」
彼女の手を引いて、歩き出す。
優しく握り返される手。
並んで歩いた夜道は、とても寒かった。
だけど、澄んだ空気と星が、とても綺麗だった。
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ボン人.おるたなー - あ!水溜りボンドだー!嬉C超えの嬉Dー!! (2017年8月11日 10時) (
レス) id: eebcc8fec2 (このIDを非表示/違反報告)
郁(プロフ) - 鈴さん» そらちぃですね！！了解しました！ (2017年4月4日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - いつも小説見てます！ リクエストなんですけど…そらちぃでSになるやつお願いします。 (2017年4月4日 15時) (レス) id: 7693f00e69 (このIDを非表示/違反報告)
郁(プロフ) - 雪丸さん» はじめくんですね！！お好みのシュチュエーションなどはありますでしょうか！？ (2017年4月4日 13時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
雪丸 - はじめしゃちょーのやつ沢山みたいです！ (2017年4月4日 13時) (レス) id: aeb3e095eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：郁 | 作成日時：2017年2月4日 21時
