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謝るならばキスをして<Dama>Riseさんリク ページ27

無機質な電子音が反響する部屋に、
君と私の二人きり、
だと言うのに君は、さっきから画面の前でゲームに夢中。

これは一体どういうことでしょうか。

可愛い可愛い彼女が家に来てるというのに、放っておいてゲームですか。

(そっちから誘ってきた癖に)


「おい、ダーマくん」

「あ?」

「構え、私を構え」

君がこちらを向いたかと思うと、目をしばしばとさせて"嫌だ"と即答。
直ぐに君の瞳は画面に向き、再び放置状態。

「あー、そうですか。
良いですよ、私帰りますから」

ムキになって荷物をまとめ立ち上がる。
尚も君はゲームに夢中。

「帰っちゃうからね!?いいのね!?」

(こっち向くぐらいしろよ)

これと言った反応はなく、さっきから忙しなく動いている君の両手を睨んでみたり。
そんな事をしても君は構ってくれないことなんて知ってるけど。

とうとう君に負けて、再びその場にへにゃりと座り込む。

「ねぇ、ダーマ」

「構ってよ、ねぇ……」

君の背中に向かって呟いてみたけど、どうせ君はゲームに夢中で聞いていないだろうな。

ここまで無視し続けられると、流石にちょっと辛い。
気づいたら、手の甲が湿っていて、急いで頬の涙を拭う。
こんな顔見られたくない。
もう帰ろう。

「ごめん、今日は帰るね……」

一言、それだけ残して帰ろうと立ち上がった時、
不意に腕を掴まれた。

「やっぱ、ゲーム止めるわ」
「悪い、やり過ぎた」

その後に、珍しい君からの謝罪。
ビックリして振り返ると、申し訳なさそうな顔をしてこちらを見る君がいた。

(そんな顔して見られたら、許しちゃうじゃん)


やっぱり私は君には弱い。

勢いよく君の胸に飛び込むと、少し驚きながらも優しく抱き締めてくれる君。

「ねぇダーマ、ちゅうして」

「はぁ!?」

君は目をまん丸くして、こちらを見る。
いいリアクションですな、流石ダーマくん。

心の中で勝手に評価をして、うんうんと頷く。

「悪かったと思うならしてよ!
ごめんねのちゅー!!」

「するかよ!そんなバカップルみたいな事!」

断固拒否されて、少し凹む。
バカップルで何が悪い……

「いいじゃん!たまにはそれぐらい!
ダーマのば……」

「たくっ、うるせぇな」

"馬鹿"と言いかけて、君に口を塞がれた。
重なる唇が熱を帯びる。


「誰が馬鹿だ」

至近距離の君の頬は少し赤い。
きっと私の頬も同じ色。

「許す」

混乱する思考回路の中、何とか紡ぎだした言葉を吐くと、再び重なる唇に、意識を委ねた。

君の隣<Zakao>くるみんさんリク→←作者です。



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吉田(プロフ) - ハム太郎さん» りょーかいです!遅くなってしまうかも知れませんが、書かせていただきます! (2017年1月30日 0時) (レス) id: 93b652cbb9 (このIDを非表示/違反報告)
ハム太郎 - 突然リクエストすみません!ダーマ君のツンデレと、ちょっとした口喧嘩みたいな感じお願いします! (2017年1月24日 23時) (レス) id: 0d5f2094d5 (このIDを非表示/違反報告)
吉田(プロフ) - くるみんさん» 読んでいただきありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです……!!また是非よろしくお願いします! (2017年1月19日 18時) (レス) id: e763583aca (このIDを非表示/違反報告)
くるみん(プロフ) - きゃぁぁぁぁぁ!ありがとうございます(泣)めちゃくちゃキュンキュンしましたリクエスト答えていただけて嬉しいです!またよろしくお願いします!つぎの更新楽しみにしてますね (2017年1月19日 18時) (レス) id: 17d8573057 (このIDを非表示/違反報告)
吉田(プロフ) - kinoさん» わぁぁぁ……!!いつも読んでいただき誠にありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです……メンバーさん一人一人個性豊かなので、それを出して行けたらなと思っています。 (2017年1月19日 0時) (レス) id: 93b652cbb9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年12月26日 0時

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