【Fischer's】君と溺れる【短編集】

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「さっき弾いてたのって、ジムノペディ？」

私がそう尋ねると、"そうそう！"と言って再び鍵盤に手をかけた。

「私、この曲好きだな。なんか、落ち着くって言うか……」

「教えてあげよっか。」

"えっ"と声を漏らすと、ンダホくんに背中を押されていつの間にかピアノの前に。

「はい、座って」

言われた通り、座って、鍵盤に触れる。

「じゃあ、いくよ」

私の手にンダホくんの手が重なる。
一瞬、ﾄﾞｷﾘ、とした。
彼の指先、掌から伝わる熱が、私の体温を上げてゆく。

ゆっくりと私の手越しに鍵盤を押してゆく。
あのメロディが音楽室に響く。
心地好くて、目を細めた。

時折かかる彼の吐息が擽ったい。
耳元でする彼の声に、イチイチドキドキして、


まずい、

これは、


＿＿恋と勘違いしてしまいそう。




「私、この曲好き。」

「うん」



それよりも、貴方の奏でる音が好き。




「また、ピアノ教えてよ、。」

「うん、いいよ。」







✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃


立て続けにンダホくんすみません。
ンダホがピアノ弾けるのと、はじめくんがジムノペディを弾いていたのを思い出したので、書いてみました。
ジムノペディ、良い曲ですよね。
ピアノ弾けませんが。

憧れ<Dama>→←奏<Ndaho>

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