▼八木 ページ20
「……あの、義勝さん見ませんでした？」
「義勝なら、さっき帰ったと思うよ」
そう返すと、君はガックリ肩を落とした
なんとなく、予想はついたけど、
「どうしたの？」
こんな事を聞く俺は、最低か。
「いや、義勝さんとご飯行く約束したんですけど、見事にすっぽかされちゃいました」
あはは、と乾いた笑い声とは裏腹に、
君の顔には影がかかっていて、
「んー、じゃあ俺と飲み行こうよ！
今日は付き合ってあげるからさぁ〜」
なんて、なんとか君のそばにいようと言葉を探し出して、
コクリ、
君が頷いたのを確認すると、
俺は君の手を引いて、
行きつけの居酒屋へと向かった。
「やぎさぁーん」
「なぁに？」
お酒が弱いのか、
飲み始めてから少ししかたっていないというのに、君の頬は赤く染まっていた
「私はぁ、義勝さんが好きなんです」
「うん」
「だぁいすきなんです」
「うん」
「なのに……、」
ポロリ、
君の目から1粒の雫が落ちた。
「どぉして伝わらないんですかぁ……
私はこんなに、こぉんなに想ってるのに……」
「まぁ、飲んで忘れよ？」
君はお酒が弱いのに、
君の心は弱っているのに、
こんな言葉しかかけられないなんて、
1発自分を殴りたくなった。
Aちゃんは、
グラスに残っていたビールをグビッと飲み干すと
「うぅ……っ」
嗚咽混じりの泣き声
駄目じゃないか、義勝くん、
女の子を泣かせちゃ。
「ねぇ、Aちゃん」
君は涙で濡れた顔をあげる
「魔法をかけてあげようか？」
「まほう……？」
「義勝を忘れる魔法」
「そんなのあるんですか？」
「とりあえずさ、目つぶって」
無垢な君は分かってない。
俺がどんなに最低な男か。
赤く腫れた君の瞼が閉じたのを確認して、
そっと君の頬に、
触れるだけのキスを、落とした。
ゆっくりと開かれた大きな瞳
君は何も言わないのは、どうして？
そんな目で、俺を見ないで。
(口にしとけば良かったな。)
これが、俺の最後の優しさ。
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アソパソマソ - 古賀さんが告白するのを読みたいです。 (2017年7月29日 12時) (
レス) id: a0dcacaca2 (このIDを非表示/違反報告)
首藤(プロフ) - リクエストありがとうございました！！文章まとまり無さすぎてすみません……読んでいただきありがとうございました！！ (2016年11月17日 19時) (レス) id: e763583aca (このIDを非表示/違反報告)
すずめ(プロフ) - リクエスト書いていただき本当にありがとうございました！とても感動しました…( ´^`° ) (2016年11月17日 18時) (レス) id: 4c26696416 (このIDを非表示/違反報告)
首藤(プロフ) - あっぷるさん» リクエスト誠にありがとうございます！書かせていただきますね！ (2016年11月13日 22時) (レス) id: e763583aca (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる - 義勝が、彼女とデレデレしてるのを読みたいです！笑 (2016年11月13日 22時) (レス) id: 2783465865 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：郁 | 作成日時：2016年10月12日 18時
