八木さん ページ5
恐る恐る近づいて声をかけると、その人は、口にくわえていた煙草を下ろして、「あ、そうですけど…」と小さく漏らした。
(うそ、そんな、マジ、で、、)
間近で見る義勝さんは、ステージで見る時とは全く印象が違って、
どこか不思議な雰囲気が漂う、大人の男の人って感じ。
(煙草、やっぱり吸うんだ)
私の知らない義勝さん。
ステージの上でベースを弾くKEYTALKの義勝さんじゃなくて、煙草を吸う、大人な義勝さん。
なんだか、急に緊張してきて、次の言葉が出ない。
「君、いつも俺らのライブに来てる子だよね」
「え…」
「そんで、いっつも俺のこと見てるよね」
(気づかれてた…?)
ド直球な質問。
返答に困っておどおどする私を横目に、義勝さんは持っていた煙草に火をつけた。
(あ、大人の匂い…)
「おーい、よっちゃーん!!!」
そんな私と義勝さんの間に入るように聞こえてきた声。
その声の主であろう人影が、だんだんとこちらに近づいてくる。
「もうー、こんな所にいたんだ!!皆打ち上げのお店に移動しちゃうよ!!」
(えっ、)
私は、思わず息を飲んだ。
目の前には、大好きな、大好きな、KEYTALKのメンバーの、
「や、八木さん…!?」
八「あれ?ファンの子?…って、あ"!!!」
八木さんは、私を見るなり、なにか思い出したかのように義勝さんの肩をバシバシと叩く。
八「よっちゃんのファンの子だ…!!!」
「えっ…!?!?」
(八木さんにもバレてた!?)
八「でも、二人がなんでこんな所に?
も、もしかしてよっちゃん、ナンパ!?」
義「いや、ちげーし」
「あ、あの、私初めてきたライブハウスで、道に迷っちゃって…それで、たまたま義勝さんにお会いして…」
なにか誤解をしてそうなので、一応この状況に至るまでの経緯を説明する。
八「なーんだ、そういうこと」
「はい…」
八「あ"!!!」
義「八木氏うるさい」
またもや、なにか思い出したように大声をあげた八木さん。
「じゃあさ、良かったらだけど、これから俺らの打ち上げこない?」
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かがり - すごくドキドキします! (2018年5月14日 22時) (レス) id: 54ed562f4c (このIDを非表示/違反報告)
りー - 楽しませてもらってます!! (2018年1月14日 0時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
りー - いえいえ!! (2018年1月13日 23時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - りーさん» コメントありがとうございます!!!そういったお言葉とても励みになります!!!頑張ります!!! (2018年1月3日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
りー - めっちゃ面白いです!更新楽しみにしてます! (2018年1月3日 15時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:郁 | 作成日時:2017年10月24日 23時