検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:23,882 hit

下北沢にて ページ21

井の頭線を降りて、駅前を散策する。

降り立ったのは、


そう、下北沢。

街を歩いていれば、KEYTALKのファンに一人は出会ってしまう、彼らの街と言っても過言ではない下北沢。
歩いていれば、チラチラと彼らのポスターが目に付く。

私も、そこら辺にいるファンの一人で、暇になるとつい来てしまうのだ。
別に、彼らに会えるとか、そんなことは期待していないけど、ここに来ると、なんだか胸のあたりがソワソワする。

道沿いに並ぶお店をと覗きながら、休日の昼間を潰す。そんな日もありかなって。


「…あれ?」

暖かな太陽に照らされ、ボケーとしていたら、目の前にどこか見覚えのある背中を発見。

(そんなわけないよね。日曜日のお昼なんかに…ね?)

そう思いながらも、速まる足は止まらない。

近づく背中、地面を蹴る度に胸が脈打つ。


と、前の背中が急停止。

「わっ…!?」

それでも私の足は止まらなくて、おでこから突撃。


「…った」

振り返ったその人は、そう小さく漏らした。

低くて聞き覚えのある声。

「アンタ、俺のストーカーなの?」
「…よ、義勝さん」

私を見下ろすのは、眼鏡にマスク(変装してるつもりなのだろう)の義勝さん。

「こんな所で何してるんですか?」
義「ここ、うちの近所なんだけど。いちゃ悪いかよ」
「いえ…でも、日曜だし、ただでさえ人が多いのに、騒ぎになったりしたら…」
義「あーーー、うるせぇな。
そう言うアンタも、十分野次馬だよ」

図星をつかれて、言い返せない。

「ですよね…」
義「まぁ、別にアンタなら良いけど」
「…っ!?」

不意打の嬉しすぎる言葉に、反応してしまう。
それを見て笑う、義勝さん。
街のざわめきさえも、ミュートされたかのように何も聞こえなくなって、義勝さんの笑い声だけが私の耳に届く。

「…と、とりあえず、こんな所にいて、ファンに見つかったりでもしたら、大変ですよ」
義「んー、まぁね」


義「じゃあウチ来る?」
「え?」



「だから、俺んち来るかって聞いてんの」

義勝さんって、→←現実リアルreal



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
106人がお気に入り
設定タグ:KEYTALK , 首藤義勝 , 八木優樹
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かがり - すごくドキドキします! (2018年5月14日 22時) (レス) id: 54ed562f4c (このIDを非表示/違反報告)
りー - 楽しませてもらってます!! (2018年1月14日 0時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
りー - いえいえ!! (2018年1月13日 23時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - りーさん» コメントありがとうございます!!!そういったお言葉とても励みになります!!!頑張ります!!! (2018年1月3日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
りー - めっちゃ面白いです!更新楽しみにしてます! (2018年1月3日 15時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2017年10月24日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。