楽屋にて ページ11
私の前にあった”壁”を堂々とぶち破って中に入っていく八木さん。
入り口で立ち尽くしている私に「おいで」と優しく微笑んで、腕を引かれつつも、なんとか彼らの楽屋に侵入(一応部外者なので)することに成功した。
武「お、こんにちは」
真っ先にこちらに気づいた武正さんと挨拶を交わすと、それに続いて寺中さんが嬉しそうに駆け寄ってきた。
巨「Aちゃん、来てたんだ。って、気づいてたけどね。」
ハハハ、と軽快に笑う寺中さんが、バシバシと私の肩を叩く。
八「ちょっと、サコー!Aちゃんにベタベタ触るなー!」
巨「うるせー」
キィィイと謎の奇声を発しながら、寺中さんの手を必死に引き剥がそうとする八木さん。
その一連のやりとりを苦笑しつつも、なんだか楽しそうに眺める武正さん。
(義勝さんは…)
いないか。
「お前らキイキイうっせえよ」
八「あ、よっちゃん」
そう思っていた矢先、楽屋の奥から、汗をタオルで拭きながら現れた、義勝さん。
(そのタオル、買いました。物販で。)
巨「おー、義勝、Aちゃん来てんぞ」
寺中さんのその言葉に、なんともめんどくさそうな顔をして「ども」と頭を下げた義勝さん。
私もそれにつられて、「こんにちは」と頭を下げる。
それだけのやりとりなのに、私の体はガチガチに固まってしまって、武正さんに横から「大丈夫?」と声をかけられるまで動けないでいた。
私が固まっていた間に、随分と話は進んでいたみたいで、
巨「んじゃ、今日の打ち上げ、Aちゃんは強制参加ということで」
どうやら私は、今日も彼らの打ち上げに参加させてもらえるらしい。
106人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かがり - すごくドキドキします! (2018年5月14日 22時) (レス) id: 54ed562f4c (このIDを非表示/違反報告)
りー - 楽しませてもらってます!! (2018年1月14日 0時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
りー - いえいえ!! (2018年1月13日 23時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - りーさん» コメントありがとうございます!!!そういったお言葉とても励みになります!!!頑張ります!!! (2018年1月3日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
りー - めっちゃ面白いです!更新楽しみにしてます! (2018年1月3日 15時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:郁 | 作成日時:2017年10月24日 23時