運命とは ページ4
A「その、すみません利吉さん。一年生が失礼なこと言って」
利吉「大丈夫、気にしてないよ」
困ったように笑う利吉さん。すみません、とどんどん体が小さくなる
もうお帰りだろうか。出門表にサインしてもらわないといけないから、私も玄関までついていく。
玄関までの道のりで、彼の歩く速度が何やら遅い。利吉さんは、結構歩くのは早い方だと思っていたけど。どことなく彼に違和感を感じていると
利吉「君は、どうしてそこまで運命の人にこだわるんだ？」
A「え…どうして、って」
予想外の質問に、思わず考え込んでしまう。
利吉「そこまで愛に飢えているわけでもないんだろう」
A「し、失礼な！違いますよ！」
A「…だめですか、こんな歳にもなっても運命の男性を探しているのって」
うつむきながら、私は言う。じゃり、と砂が足袋を撫でる。
A「私、ここに就職するまで親にお見合いとかばっかさせられて。それが窮屈だったんです。一度きりの人生、自分が心底好きになった人と生涯をともにしたいんです。親に決められた相手ではなく」
勢いにまかせて、つい早口になってしまった。
忍術学園に就職するまでには、親には「結婚」「お見合い」「子孫」などなど、耳にタコができるくらい言われた。それがどこか嫌で、窮屈で、自分が決めた相手じゃないと嫌だ！と半ば強引に家を出たんだっけ。
A「まあ、おかげさまで男運がなくて今苦労してしますが…」
利吉「驚いた、君がそこまでしっかりとした考えを持っていたなんて」
A「恥ずかしいからあまり言ったことはないんですけどね」
へへ、と恥ずかしそうに後頭部を掻く
A「けど、いつかは自分のことを好きになってくれる人が見つかるって信じてますから」
それまで、いろんな人に当たって砕けろ！です！と、私は腕をぐっとさせた。
その姿を見て、利吉さんはふっと息を吐く。
利吉「…Aさんの言葉に、背中が押されたよ」
A「はい！お互いフリー同士頑張りましょうね」
利吉「あぁ、私も好きなった人と生涯をともにしたい」
利吉さんと、こんな話をする機会がくるなんて思わなかったなぁ。どこかムズムズする。
すると、利吉さんは私の頬に手を滑らせて耳を疑うようなことを言った。
利吉「Aさん。君のことが好きだ」
A「……はい？」
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小桜(プロフ) - 利吉さんも夢主ちゃんも可愛すぎて、めちゃくちゃキュンキュンしました！恋してる２人、最高です！ (2022年1月14日 17時) (
レス) @page26 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
てぃむ(プロフ) - シャボンさん» シャボン様コメントありがとうございます。更新遅くなって申し訳ありません、ぼちぼち更新していきます！ (2021年5月5日 2時) (レス) id: b23272bc02 (このIDを非表示/違反報告)
シャボン(プロフ) - めっちゃキュンキュンしました！！！利吉くん最高！更新待ってます！！ (2021年3月23日 2時) (レス) id: 6f7993ebf5 (このIDを非表示/違反報告)
てぃむ(プロフ) - あみんさん» 嬉しいです！ありがとうございます。生徒たちへの反応はこれからのお話で分かるので、どうぞご期待ください！ (2021年1月9日 0時) (レス) id: b23272bc02 (このIDを非表示/違反報告)
あみん(プロフ) - なんか話が続くつれに胸がキュンキュンしてやばいです！生徒達の反応が気になります！！応援しています！ (2021年1月6日 20時) (レス) id: ace2dffc29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てぃむ | 作成日時：2020年9月6日 2時
