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唖然とした表情で二人はクララは見送った。
「いや、なんというかあっという間だった、、」
「嵐のようだな。」
恵は抱きかかえた野薔薇に頭を抱えながらも深く同意する。
「じゃあ、俺らも帰るか。処理部隊ももう来るっしょ。」
ふう、と悠仁は解放されるように肩を回す。一方で恵は眉間に皺を刻んだ。
「、、、、お前は、クララのことをさほど嫌っていないんだな。」
「え？うん、、、好きかって言われると微妙だけど、、、なんていうか、『悪い人』ではない気がするんよ
。」
悠仁は五条やクララに稽古をつけてもらっていた時のことを思い出す。
『自分の愛する人が殺された。なんていう悲劇よりも、猟奇的とまで見られるほど狂ってしまったことの方が、それも殺人で快楽を得てしまうまでに堕ちてしまったことの方がよっぽど
そう語っている表情は酷く冷たくて、普段隠しているその瞳は真紅に輝いていた。
「俺さ、聞いたんだよね。クララに初めて人を殺した時のこと。」
「そんなの何千年前だろ。さっき覚えてないって、、」
恵はクララが覚えていないと言ったことを鵜呑みにしているわけではないが、信じていないわけでもなかった。吸血鬼の記憶力がどれだけなのか、それを知っているものは現時点ではクララしかいない。
「クララは心から憎んでいた相手を殺したから、快感しか覚えなかったって言ってた。それが悲劇ともね。でも、それって吸血鬼だからなのかな。」
俺にはそうは思わない。そう悠仁は言った。
「多分、クララにとっての悲劇は吸血鬼になってしまったことで、もう後戻りできなくなってしまったことだと思う。でも、人間でも本当に憎んでいる相手なら、殺した時にクララと同じ感情になる人がいないわけじゃない。」
そう、クララ人生において、人間を殺すことは大した問題ではない。
「人間と同じでさ、吸血鬼もさっきクララが倒した奴みたいに可笑しな吸血鬼もいれば、そうでない吸血鬼もいるんだよ。俺らはクララと分かり合うことはできないけど、でも理解することはできるはずなんだ。」
ただ、クララの話や価値観を理解するには、自分の人生ではまだ賄えない知識と経験が必要なのだ。
「伏黒もさ、仲良くしなくてもいいけど受け入れる姿勢は作ろうぜ。」
そうニカッっと笑った悠仁に恵は眉間の皺を濃くした。
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Reina(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！私生活の方が忙しくて中々時間が取れなかったのですが、そう言っていただけるととても嬉しいです。頑張ります！ (2021年10月24日 19時) (
レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新お久しぶりです！もう更新しないのかなぁと少し不安になってましたがありがとうございます！ほんとにこの小説面白くて大好きです！無理だけはせずにこれからも頑張って下さい！ (2021年10月24日 3時) (レス) @page26 id: 9bb0d4787d (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - いつも楽しく拝見させていただいております。更新を楽しみにしてお待ちしております！頑張ってください！ (2021年7月18日 17時) (レス) id: e5f7c718e0 (このIDを非表示/違反報告)
Reina(プロフ) - れんさん» ありがとうございます (2021年5月25日 16時) (レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ご対応頂きありがとうございます！これからも更新楽しみにしております。季節の変わり目ですのでお身体にはご自愛くださいませ。 (2021年5月25日 1時) (レス) id: cf8acd5d9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Reina | 作成日時：2021年2月11日 2時
