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「で、何？こいつも吸血鬼？」
「そうよ。」
地下室の椅子に私によってしっかりと縛り付けられたフェリドは困り顔ながらもどこか楽しそうにへらへらと笑っている。
「クララ様こそ、こんなところにいたんですねぇ。」
「、、、、、、。」
「仲悪いの？二人とも。」
悟のそんな質問を私は無視する。一方、その質問に答えたのはフェリドの方だった。
「まさか〜、私は大好きですよ？クララ様もそうでしょう？、、まぁ、僕は何回か怒らせてしまったけどね。」
「、、、悟、フェリドには私と同じ頻度で血液をあげて。それ以外は何もしなくていいわ。」
行きましょう、と私は悟の腕を引いて地下から出る。
「またね〜、吸血鬼のお姫様。」
ドアが閉まる前にそんな戯言が聞こえた。悟によって結界が施され、例え拘束が解けたとしても外に出ることは叶わないだろう。
「どうする？彼も呪術師する？」
「いいえ、彼は駄目よ。彼に何もこの世界の情報を与えてはいけないわ。」
地下室から戻る最中、今後のことについて悟は考えてるようだった。
「どうして？強そうじゃん。」
人間に比べたら確かにかなり強いだろう。ただ私からしたら雑魚もいいとろだ。そして彼は誰よりも狂っている。
「彼は道化よ。前の世界でも周りを引っ掻き回していたのに、拘束力の低いこの世界に放ったらどうなるかはわからないわ。それに、」
彼は気分屋だ。とうの昔に理性など捨ててきている。快楽の先を見るためならどんな手段も厭わない。
「フェリドが敵側に寝返ることだってあり得るの。貴方の想像に及ばないような残虐な手段をとって生徒にまで手を出すわ。それも私や貴方の絶望に浸る顔を見るだけの目的でね。」
私が布越しの瞳をじっと、左鶴に向けると悟は少し息を呑んだような気がした。
「彼を人間と共存なんてできないわ。悪影響を出したくなければ少なくとも貴方が大切にしている生徒と関わらせないことね。」
「、、そこまでいうのなら少し考えないとね。彼は確かに危険そうだ。」
うん、と頷いた悟にクララは蠱惑的な笑みを向ける。
「忘れないで？私も吸血鬼よ？少なくとも吸血鬼は皆狂気を抱えているのだから。」
そのまま悟の首筋に噛み付くような仕草をすると、悟は無限でクララと距離をとった。
「ちょっとぐらいいいじゃない。」
「駄目に決まってるよ。何か僕の大切な物を失う気がするし。」
「ふふ、それは正解だわ。」
ふふ、とクララは笑った。
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Reina(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！私生活の方が忙しくて中々時間が取れなかったのですが、そう言っていただけるととても嬉しいです。頑張ります！ (2021年10月24日 19時) (
レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新お久しぶりです！もう更新しないのかなぁと少し不安になってましたがありがとうございます！ほんとにこの小説面白くて大好きです！無理だけはせずにこれからも頑張って下さい！ (2021年10月24日 3時) (レス) @page26 id: 9bb0d4787d (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - いつも楽しく拝見させていただいております。更新を楽しみにしてお待ちしております！頑張ってください！ (2021年7月18日 17時) (レス) id: e5f7c718e0 (このIDを非表示/違反報告)
Reina(プロフ) - れんさん» ありがとうございます (2021年5月25日 16時) (レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ご対応頂きありがとうございます！これからも更新楽しみにしております。季節の変わり目ですのでお身体にはご自愛くださいませ。 (2021年5月25日 1時) (レス) id: cf8acd5d9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Reina | 作成日時：2021年2月11日 2時
