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「世界に仇をなす代償は大きいわ。果てしない程にね。」
世界が作ったルールを覆すのは神様だけだ。そして彼らはそんなことを許すほど優しくはない。
「私のいた世界でも、そうやって同じように世界の理に刃向かった人間がいたの。どうなったと思う？どんな代償があったと思うかしら。」
腕を再生し、私を警戒しながらその呪霊は考え込むように黙りこくった。ふふ、と私は愉しげに笑い攻撃はせずにただ立ったまま、何か答えるのを待つ。
「分からない？」
『ええ、貴方いた世界を私は知らないのですから』
私のいた世界。世界が崩壊を迎えるまでは人間が今で通り普通に暮らしているだけの、この世界と対してさのない世界だ。
「呪霊の代わりに私達がいること以外、この世界とはあまり差はないわ。人間にとっては私も貴方達も同じ悪役なのよ。」
『、、、、、。』
無駄に足掻けば、それ相応の罰が。
「その神様が決めた配役を、覆そうとしてはいけないわ。自分とは違う配役が世界を滅ぼしてもそれが物語で、理で、世界の、ひいては神のお導きなの。」
私がどれだけ足掻いても人間のような豊かな喜怒哀楽を取り戻せないように。取り戻そうとすればする程、時がたってどんどん感情が失われていくように。
「警告よ。貴方達は神の采配を覆すような器じゃないわ。引きなさい、今引き返せば貴方が苦しむ必要ななくなる。」
『では、誰がその器だというのでしょう。」
それを決める存在なんていない、そう呪霊は付け足すように言った。私はそれを鼻で笑って嘲笑を浮かべる。
「ほら、こんな簡単なこともわからない。ぬるいのよ、この世界は。」
ふふ、それは穏やかな、優しい笑みを浮かべて私は言った。
「神よ。」
『っ、、、』
神が作ったルールは神にしか変えられない。なぜなら、神が作ったから。
一見理不尽にも思えるこの文も、主語が神に変わるだけで事足りてしまう。箱庭の中を自由に並べ立てられたのが、この世界だから。
私達が視えないだけで、確かにその証拠は存在する。
「諦めなさい、それが私たちの宿命なのだから。」
そう、私が諭した瞬間、帳は晴れた。
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Reina(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！私生活の方が忙しくて中々時間が取れなかったのですが、そう言っていただけるととても嬉しいです。頑張ります！ (2021年10月24日 19時) (
レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新お久しぶりです！もう更新しないのかなぁと少し不安になってましたがありがとうございます！ほんとにこの小説面白くて大好きです！無理だけはせずにこれからも頑張って下さい！ (2021年10月24日 3時) (レス) @page26 id: 9bb0d4787d (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - いつも楽しく拝見させていただいております。更新を楽しみにしてお待ちしております！頑張ってください！ (2021年7月18日 17時) (レス) id: e5f7c718e0 (このIDを非表示/違反報告)
Reina(プロフ) - れんさん» ありがとうございます (2021年5月25日 16時) (レス) id: b4ccc6a785 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ご対応頂きありがとうございます！これからも更新楽しみにしております。季節の変わり目ですのでお身体にはご自愛くださいませ。 (2021年5月25日 1時) (レス) id: cf8acd5d9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Reina | 作成日時：2021年2月11日 2時
