13話 「週末の時間です」by Kureha ページ13
ええと……あれから数日が経ち、金曜日に。
教室へ行く途中の廊下で、声をかけられた紅葉。
長く黒い髪と色白な肌、典型的な日本美人を思わせる。
「あ、あの、北條さん!」
「ん?」
「これ……良かったら使って」
「行かないの?」
「うん……予定があるから」
「そっか、なら、次空いた時は誘うね」
「ありがとうございます」
突進する緋奈。
満面の笑みで少し不気味だ。
「紅葉!おはよう!」
「おはよう。元気ね」
「古文の訳見して」
「わかんなかった?」
「うん!わっかんない!」
元気を振りまく緋奈の相手を適当にする。
「……おはよ」
「あ、蒼樹君、おはよう」
「……」
明らかに複雑そうな顔をする緋奈。
それを見た蒼樹が笑いながら言う。
「お前も苦労人だな。紅葉」
「どういうこと?」
「そのうちわかる。俺にも見せて、合ってるかどうか確認したい」
「いいよ。碧斗君は?」
「女子につかまってる。大変だな」
「そうなんだ……あ、きたきた」
女子に別れを告げる碧斗。
「ん。紅葉、おはよう」
「おはよう」
「アンタ、ウチと南雲には挨拶しないの?」
「えー?いいんじゃねえの」
「ほら、見ろよ見ろよ。紅葉裁判長サマがお怒りだぞ」
「ちゃんとせんかい」
「す、すいません……」
紅葉の圧力に負け、大人しくなる碧斗。
蒼樹と緋奈が喧嘩を始める。
「ちょ、ウチが先だったのに!」
「ダンナに見せてもらえ」
「ふざけるなああああ!」
そんな喧嘩を尻目に、準備をする紅葉。
さっき貰ったチケットのことを思い出す。
「終わったら誘ってみるか」
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作者名:アンノーン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kronos1/
作成日時:2018年12月10日 18時