Life-愉快な仲間と刻む思い出- 【オリジナル】 (ページ1)

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1話　「出会いの時間です」by Kreha ページ1

「えっと……北條はどこかな」

クラスメートを張り出す掲示板には沢山の人がいる。
みんなが知り合いや友人たちを探し、様々な顔を見せる。

「……あった。A組か。後は……東郷」

自分のクラスを見つけ、友人を探す小柄な女の子。
彼女の名前は北條紅葉。
この瑛東高等学校に入学する一年生だ。

「東郷もあった。良かった」

安心している彼女の肩を叩く男の子がいる。

「かわいいー！ね、名前教えて！」
「あ……えっと……」

急に声をかけられて驚く彼女の視界に「何か」が映る。

「紅葉！」

「丁度いいところに……」
「ん？何、貴方。うちの紅葉に何か用かしら」
「ダメだったか、じゃあこれで……」
「待ちなさい！話はまだ終わってないわよ」
「なんだよ」
「紅葉に手を出す輩は成敗してやる！」
「いいよ、かかってこい！」

その子は正拳突きを繰り出す。
あまりの空気感に紅葉はその場を離れた。

「ごめんなさい」
「別にいいぞ」

誰かにぶつかってしまった。

「何してんだよあいつは……」

紅葉より遥かに背が高い。

「ごめんなさい、私のせいです……」
「……ああ。あのバカ、またやったのか」
「？」
「西塚碧斗。女好きのアホだ」
「お友達なんですか？」
「腐れ縁。幼稚園から一緒だ」
「長い付き合いなんですね」

彼が紅葉を見る。

「ここで会ったのも何かの縁だ。名前を教えてくれ」
「北條紅葉です。よろしくお願いしますね」
「南雲蒼樹だ。よろしく」

「紅葉！どこ行ってたの！？」
「ごめん」
「勝ったよ、私」
「すごいね！」

彼女の足元には碧斗が転がってた。

「無様だな。呆れたぞ」
「蒼樹……」
「あの、立てますか？」
「何とかね、ありがと。紅葉」

呼び捨てにキレた緋奈がまた臨戦態勢をとる。

「もっかいシバいていい？」
「俺も混ぜろ」
「二人とも止めてよ！みんながこっち見てるから！」

成り行きで四人行動になった。

「緋奈……」
「ごめん、許せなかったから」
「その前に自己紹介するぞ」
「唐突だな」

唐突な自己紹介が始まった。

「北條紅葉です。A組になりました」
「東郷緋奈よ。紅葉と同じA組よ」
「南雲蒼樹だ。お前らと同じA組だ」
「西塚碧斗！A組だよ！」

三人が顔をしかめたのは言うまでもない。