【イナゴ】小さき少女は能力者!? 序章～転校初日で生徒会長!?～ (ページ30)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:10,151 hit

　　＿26.～Preparation～ー準備ー(途中、倉間side) ページ30

黒澤「……？」

　僕は手紙をそっと開けた

　でも、何が書いてあるのかわからない

　カタカナばかりで読めないことはないが……

『あれぇ……？お兄ちゃん、この手紙、カタカナばっかり～！』

『A、これは昔の日本の人が書いた手紙で、

　今は文を左から右に書くけど、昔は右から左に書いていたんだよ』

　あぁ、そうかこれは昔の手紙、今の文じゃないんだ

　解読しないといけないや

黒澤「仕方ないですね……」

　僕は近くにあった椅子に腰掛け、小さな光を灯し、

　ゆっくりと手紙の解読を始めた

ーーーー
ーーー
ーー

一方、入学式準備組は……

(倉間side)

倉間「いよっ、と」

　俺と浜野は今、体育館にいる

　絶賛、入学式の準備中だ

速水「あっ、浜野君、倉間君」

　そういいながら、こっちに走ってくる速水

　速水は去年から生徒会だ

　ここにいるということは、きっと生徒会の仕事が終わったのだろう

浜野「およっ？速水～！……ちゅーかさ、どこいってたん？」

　……と、ボケをかます浜野

　速水はちゃんと伝えたはずだぞ！？

　生徒会で遅れるって、数学の授業が終わった後に言ったばかりだ

　はぁ……。全く、この釣りバカときたら……

倉間「浜野、速水は生徒会入ってんだぞ。別の仕事やってたんだろ」

浜野「え～っ？そうだったっけ～？」

　……おい、こいつ本当に大丈夫か？

　普通、聞いたら思い出すよな？

速水「そうですよ……。俺、ちゃんと言いましたよね？」

　速水も、浜野に呆れながらそう言った

浜野「あ～、そう言えば、聞いたような聞いてないような……」

　オイオイ……

ｶﾞﾀﾝｶﾞｼｬｺﾝ……ﾊﾞｷ！

ｺﾗｰ、ﾊﾟｲﾌﾟｲｽ、ｺﾜｽﾅｰｽｲﾔｾｰﾝ

　なんか、後ろから恐ろしい音が聴こえてきた

　普通、パイプ椅子なんて壊れないよな……？

浜野「……ちゅーか今時、パイプ椅子壊すような奴、いたんだ」

　そうだな、って言おうとしたが

音無「こらっ！そこの三人、口を動かすよりも、手を動かしなさい！」

　先生に見つかった。音無先生だったから、まだよかったが

速水「は、はいぃ！すみませんでした……。

　そ、それじゃあ話はここまでにして、準備しましょうか」

先生「浜野！手が空いてるなら、教室組へまわれ！」

楽器を運んでいる先生が、浜野にそう指示を飛ばした

浜野「はーい！んじゃ、俺行ってくる～！」

　……そう言って、浜野は行ってしまい、俺と速水だけが残った