【イナゴ】小さき少女は能力者!? 序章～転校初日で生徒会長!?～ (ページ12)

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　　＿８.～Response～－反応－（倉間side）ページ12

俺達が教室に着くとドアに座席表が一枚、ペラッと貼ってあった
　が、浜野はそんなものに見向きもせずいきなり教室に入って行った
浜野「聞いた?今日転校生が来るってー!」

　はぁ、思った通り浜野はさっそうと転校生の事を広めていた
　速水も同じく呆れていたまぁ、それが浜野だけど
倉間「えっと、俺の席は......」
速水「倉間君の席は窓側男子列の一番後ろですよ」

　本当だ紙の右上に俺の名が書いてあった
速水「俺は廊下側男子列の前から三番目ですね、浜野君は俺の前ですか」
　倉間君の前は霧野君なんですね、と速水

　気付いている人もいるかもしれないがこの席は五十音順だ
　だから俺は霧野と席が近い浜野達とは遠いけど
　去年は先生の真ん前だったなぁ

　......なんて言っている場合ではない

　第一の問題は隣の席になる女子だ特に女子に人気があるサッカー部は
　隣が誰かで普通に過ごせるか地獄を味わうかが決まる

　去年、神童の隣がかまってちゃんだったらしく
　神童が席替えて欲しい......とよく部活中に言っていたのを今でも覚えている

　別に俺は変な奴でなければ誰でもいい、興味ない
　大抵は無視でもすれば何とかなるそう思いながら席に着いた
霧野「倉間、今回もヨロシクな」
倉間「あぁ、霧野こそ宜しく」

　さすが窓側外の景色がよく見える
　教室に目を戻すと速水は自分の席で本を読んでいた浜野は......
浜野「皆! 中央階段から、すぐそこまで先生が来てる! 座って座って!」

　浜野のその掛け声を合図に皆が一斉に座り始めた
　空いている席がいくつかポツ、ポツリとあった

　......休み多くね? 一応始業式の次の日だぞ?

　言い忘れていたが、雷門中は特殊で始業式と入学式の間に一日普通の授業がある
　四時間授業で昼飯はないけどな

　皆、席に座りながらも近くにいる奴と話したりそわそわしたりしていた

　そんな中、俺は教室のこの席から見える雲一つない青空を見上げながら
　さっきの事を考えていた

　あの子を見た時、速水からある言葉を聞いた時

　なんていうんだ?血が騒ぐというか、
　何かが反応しているというか...... そんな感じ

　俺に何か普通じゃない事でも起きようとしているのか......?

　考えているのもつかの間、ドアが開く音がした音無先生だ
音無「HR始めるわよー」

　転校生か......。なるべく問題を起こさないように
　って思った自分が馬鹿だったと思うのはまだ先の話......