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玄関が開く音がした。

体が跳ね、反射的にドアの方を向く。
さっきまでは静かに流れ出る、マグマのような恐怖が、一気に警戒音が鳴り響くうるさい恐怖に変わった。
心臓の音が、直接耳に伝わった。

手が震えていた。


階段を上る音が聞こえる。
そこで私の恐怖は終わった。
そして、深い安堵に包まれた。

この音は知っている……。
何度も聞いたこの音。何度も私の家に来たことがあるから、耳に残っていた。

「A!」

普段は大きな声を出しもしない、慌てもしない海夜が、息せき切って部屋に飛び込んできた。

姿、声を見たら、全身の恐怖が抜け、膝から倒れそうになった。

「ありがとう、海夜」
「ごめん、遅くなって…」

しっかりと海夜にしがみつき、顔をうずめる。
海夜は、私の頭を優しく、優しく撫でてくれた。
海夜の匂い、海夜の体温を感じて目を閉じる。体に生気が戻ってくるようだ。
どうして、大好きな人の腕の中だとこんなに落ち着くのだろう……。

さっきまでの恐怖が、ウソのようだった。

「大丈夫?」
海夜が聞く。私は軽くうなずいて、立ち上がった。
少し落ち着いた私は、冷静に状況をとらえたからだった。

こうしてはいられない。
早く、状況を頭に入れなくては。そして、仲間の安否を確認したい。


頭の中にある警戒音が、またうるさく響き始めた。


‥→←第1章:1話


ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです


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unlucky - はじめまして、かな?(←パクリ)めっちゃアバウトなルール説明にくすっときました(笑)更新がんばってください>< (2012年6月19日 17時) (レス) id: abf5b92f0b (このIDを非表示/違反報告)
コノハ(プロフ) - 初めまして!?w頑張りますー。コメThank You! (2012年6月10日 21時) (レス) id: 3befcbfa4f (このIDを非表示/違反報告)
ライア - はじめまして、かな?続き気になる・・・。頑張ってください。 (2012年6月9日 18時) (レス) id: dd906249eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コノハ | 作成日時:2012年5月22日 21時

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