【ONE PIECE】もしも彼が主人公だったなら【ロー】 (ページ3)

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-名も知れぬ男たち- ページ3

『うっわぁ！！美味しそうな食材がいっぱい！！』

"お金持ちが集う遊覧船"というだけあって、高級食材が大量に保管されてある。
こんなに食材がそろっていると、何を持っていこうかすぐに決められない。

『生肉は悪くなりやすいし、、、果物類が妥当かな。』

食料庫から新鮮な野菜や果物を漁っていると、ふと部屋の隅につまれた酒樽が目に入った。

私はお酒が大好き。
これは持っていけと言われているも同然だ。
酒樽についた目が、比喩ではなく、私に飲まれたそうにこっちを見ている。

比喩ではなく…？
こっちを見ている…目？

『…っな！誰よ！あんた達！』

酒樽の間から無数の目がこっちを見ている。
目の数からして、四人いるらしい。

『…っ出てきなさいよ！』

すると、酒樽の間からひょっこり、整った顔の男が顔を出した。

ロー「悪い。驚かせたみてェだな。」

その男が立ち上がったのに続いて、他の三人もこちらに顔を見せた。

『こんなところで何してる！』

アルビダ達の目から逃れ、こんなところに隠れられるなんて、ただの客ではないだろう。

ロー「お前には関係ねェ。それより、お前のほうこそ何してる」

『私は海賊よ。この船にある食料などを盗むところ。』

ロー「この船を襲ってるやつの仲間ってとこか」

『はぁ？あんな奴等と一緒にしないでくれる？』

たしかに私はアルビダの船で雑用をしていた。
でも、それはさっきまでの話。
これからは違う。

私は、気付けば、今日会ったばかりの素性も知れぬ男に、自らの過去と思惑を打ち明けてしまっていた。

ロー「女、俺達と協力しろ。お前にとっても悪くねェ話のはずだ。」

そして、会ったばかりの男達との"小舟強奪、脱出作戦"がスタートした。