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自分達と人間が分かり合えることはないと言い残した彼は、彼の仲間の空間魔道士に回収された。
ヤミはすぐさま空間断裂の斬撃を放つも、僅かに掠っただけで彼らを逃してしまった。
ヤミは回復魔法が使えないからユリウスを治せない。
治せるかもしれないオーヴェンはおそらく間に合わない。
だが、ユリウスに後悔はなかった。
「頼もしいね…次の世代がしっかりと育ち…また次の世代が芽吹いている…」
白夜の魔眼頭首の彼は、ユリウスを理の最後の砦と形容したが、ユリウス本人が知ればそれは過大評価だと思うだろう。
何故ならユリウスだけではないから。ユリウスだけである必要はないからだ。
人格者として手記に残っている初代魔法帝をはじめ、歴代の魔法帝もおそらくユリウスと実力も価値観も似たり寄ったりだったはずだ。
その時代にだって彼らが望む「自由な魔法」を体現する人間もいたはずだ。
ユリウスと同じ“声”は、時代を経て大きくなり、その結果が今に至っただけだ。
少し後なら団長達の誰かが、もう少し後ならAが、またもう少し後ならアスタかユノがその“声”の主になっていたはずだ。
だから、なんの心配もなく託すことができるのだ。
「ヤミ…後のことは任せたよ…！」
恩人、先輩、上官、そして何より、この国でヤミを最初に認めた男。
その相手に後を託された。
言いたいことは山ほどあるはずだが、言うべき言葉は一つしかない。
「ああ…！この国は…オレ達が護ってやるよ…！！」
その誓いは、三つ葉のクローバーを示す敬礼と共に。
魔石を嵌め込む石碑。
彼らはそこに辿り着き、ユリウスや黒の暴牛のアジトから奪った魔石を順番に嵌め込んでいく。
「とうとうこの時が来ましたねリヒト様…！」
「これでオレ達に強大な魔力が目醒めるんだよなァ…！？魔法騎士団のヤツら…今度こそオレ様の力見せつけてやるぜ…！」
“彼”は口角を上げて、目の前の3人を褒め称えた。
「みんなこれまで本当によくやってくれた…ご苦労様。私は君達が誇らしいよ…！ついに我々の宿願を果たす時が来た…真の姿に生まれ変わり我々の国を創ろう…！
＿＿＿＿ここまでが
声色が、空気が変わった。
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HANON(プロフ) - 柏餅さん» 神だなんて光栄です！柏餅さんコメントありがとうございます。 (3月17日 0時) (
レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - シオンさん» 何度も読み返していただけて嬉しいです。シオンさんコメントありがとうございます。 (3月17日 0時) (レス) @page13 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 神すぎます！ (3月13日 22時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 本当に本当にすごい。何回も読み直してます！それでもずっと面白い！！本当に本当に最高です。 (1月19日 2時) (レス) @page12 id: cb169202a3 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます。更新頑張ります。 (10月13日 0時) (レス) @page11 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2023年1月15日 20時
