転生の代償 ページ14
「身分も種族も関係なく、そこで暮らすみんなが認め合って笑い合える自由な国。オレが魔法帝になって作りたいのはそんな国です……！」
『僕達はわかり合える……！』
目の前の
だが、それ以外のヤツらは？
ウチらエルフや魔力のない人間を差別することが正しいことだと疑わないヤツらは？
そこから目を逸らして、信じた結果がアレだ。
王子と王女だけでは間に合わないと知ってしまった。
あんなに優しい王女さんも腹の子も、まだ
『禁術魔法“邪眼”で後押ししてアナタを転生させました。この為の魔力集め…結構大変でしたよ。世話焼かさないでくださいよ…
『＿＿＿オマエは……』
『…けどそれが僕の…いや、私の使命だ…！そうだろう？
『………ああ。
ウチと同じように、邪眼で転生したヴェットくんもファナも、コイツがリヒトくんではなくパトリだということに気づいていた。
気づいていながらリヒトと呼び、リヒトとして扱った。
村の皆も、本物のリヒトくんも蘇らせたかったからだ。
人間達に復讐したかったからだ。
『リヒトくん、あのお姫様…Aちゃんはどうすんの？人間だから転生もできない』
『ライアも知っているだろう？Aは“原色”の子だ。人間達の生贄と禁術魔法を繋ぐ触媒に利用できる。そうすればきっとあの子は僕達を思い出せる』
体中に漲る自分の魔力とあの子の魔力から、転生は成功したと確信した。
あの子の身体を転生魔法の触媒として使っている間は死ぬことはない。
村の皆の転生が終わって目覚めた頃には、人間達の大多数は殺されている。
記憶が戻り、人間が全滅した後ならあの子はウチらの手を取るしかない。
我ながら姑息だと思う。
それでも、あの子はもう人間達に利用され搾取され、殺されることはない。
生きてほしかった。
倖せになってほしかった。
例えどれだけの人間を殺そうとも。
例えその中に、希望があるかもしれないと思えるような人間がいようとも。
「迷いを断ち切るためにも…
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HANON(プロフ) - 柏餅さん» 神だなんて光栄です！柏餅さんコメントありがとうございます。 (3月17日 0時) (
レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - シオンさん» 何度も読み返していただけて嬉しいです。シオンさんコメントありがとうございます。 (3月17日 0時) (レス) @page13 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 神すぎます！ (3月13日 22時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 本当に本当にすごい。何回も読み直してます！それでもずっと面白い！！本当に本当に最高です。 (1月19日 2時) (レス) @page12 id: cb169202a3 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます。更新頑張ります。 (10月13日 0時) (レス) @page11 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2023年1月15日 20時
