第五話 ページ6
結局その日は地図でこの米花町を少し確認してから、近くのコンビニで少しの食糧を買った。
服は確かにクローゼットの中に数点入っており、どれもシンプルなものだったので安心した。
そして資金だが………限度額まで入っていた。
流石にこんなに使わないだろうと思ったがまあ無いよりかはマシかと思い名前も知らない彼に感謝する。
コンビニで買ったご飯を食べながらこれからの計画を立てる。
猫には縄張りというものがあるらしいからそう遠くには行ってないだろうとは思うが、やはり不安は大きい。
黒猫自体あまり見たことがないので、一度見つけられれば簡単そうだが……
まあその見つけるまでが大変だよなぁ…
先ほど奥へ押し戻したため息が先ほどの倍となって出てくる。
とりあえず今日は寝よう。
いつの間にかベッドメイキングの終わっていたフカフカのベッドに身を委ねる。
何の音もしない静かな部屋で一人でいると考えないようにしていたことが次々と頭に浮かんでくる。
私がこっちにいる間でも向こうの世界の時間は進んでいるのだろうか
本当に見つけられるのだろうか
もし見つけられなかったら私は一生このまま……
最悪の予想をしてしまった。
もういい、これ以上考えてもきっとネガティブな思考しか出てこないだろう。ならばもう寝てしまおうと私は重くもない瞼を閉じた。
少し前まで地図を見ながら、きっとこの大きな敷地が工藤家で、その隣が阿笠博士の家で…あ、帝丹高校に小学校……なんて昔見ていた通りの地図にウキウキしていた自分はどこへいったのか。
少し離れた場所に江古田高校もあった。確か怪盗キッドが通っている…えっと名前なんだっけ……、くろ、くろば…あ、そうだ黒羽快斗……
そんなことも考えながら、昔は本当によく見ていたななんて苦笑する。
……来葉峠もあったな。
あそこだったよね、赤井秀一が殺された場所。
えっと、キールだっけ。本当の名前は忘れてしまったが弟がいるCIAの彼女に殺された場所。
今は亡き彼のことを思い浮かべながら私はいつの間にか意識を手放していた。
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抹茶(プロフ) - 続き待ってます! (2021年4月29日 20時) (レス) id: d4cbcb32c5 (このIDを非表示/違反報告)
ただのコナン好き - 頑張ってください!ずっと待ってます!!!! (2020年10月4日 2時) (レス) id: 16a116f907 (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります…… (2020年7月1日 23時) (レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
るー(プロフ) - ずっと待ってます! (2020年6月25日 6時) (レス) id: 85975469a2 (このIDを非表示/違反報告)
神 - とっても面白かったです。応援します。また夢を見ましょう?更新頑張って下さいね。 (2019年1月18日 20時) (レス) id: 126f1c9449 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキヤ | 作成日時:2018年1月26日 23時