ハニートラップはお断り【名探偵コナン】 (ページ41)

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第四十話ページ41

いや、待って。

コナン君に聞けば一番早いのは分かってる…分かってるけど……

昨日も思ったように、いきなり私が赤井秀一について調べてるなんて怪しすぎる……

でも他にどうやって彼の情報を掴めというのか……。

それかコナン君くらい頭の良い人に調べてもらうとか…コナン君くらい頭の良い…探偵……探偵……

！そうだ！！

確か安室さんは探偵だ！
しかもあのコナン君、いや毛利小五郎の弟子でもある……

彼なら何かつかんでくれるかも……

「おや…桜さん」

突然の声に驚いて声が聞こえてきた方を向くと影で顔がよく見えない、沖矢さんが立っていた。

その表情が見えない彼に思わず後ろに身を傾けてしまう。
いつも通りにこやかな笑みを浮かべる沖矢さんにゾッとしてしまう。

何か、悪事が親にバレた時の子供のように、汗が止まらない。
いや、昨日用事を断った人に出会うなんてのは相当気まずいのだが…

しかしそんな私を気にもせずに沖矢さんは言葉を続ける。

「地図を見ようと寄った図書館にあなたがいるとは驚きました…
…昨日言っていた急な用事というのは、調べもののことですか…？」

そのまま私の隣の席に腰を下ろし、やっと見えた彼の顔。
いつもと変わらない彼のはずなのに、こんなにも怖く見えるのはなぜだろう…

お、怒ってる…？

「あ、あの…すみません…昨日せっかく手伝ってくれると言ってくださったのに、その…断ってしまって……」

「あ、いえ、大丈夫ですよ。それより…調べものですか？
死人のでた事件に興味がおありで？」

「あ、いえ…これはたまたまこのページを開いていただけで……」

「ほー…指で文章を確認していて、たまたま、ですか……」

あ、これだめだ。

そうそうにこの人に誤魔化しがきかないことを悟った私は正直に人探しをしていることを告げた。

もちろん、赤井秀一の名前は出さずに…

「では桜さんはその黒のニット帽をかぶった目つきの悪く、シボレーに乗った人をお探しなんですね？」

いや、これは分かる人が聞いたら一瞬で分かってしまう……

…コナン君にバレたら一瞬だな