記憶の行方�� ページ38
あれから毎日、一日中、対人立体機動の訓練が組み込まれて、毎日ヘロヘロになるまでトラウテさんの指導を受けていた。
対人立体機動装置は、グリップからワイヤーが出るため、対巨人用の立体機動と比べると、足腰に加えて両腕と両肩にも負担がかかる。
でも、その分、身体のバランスは取りやすかった。
ただ、ワイヤーの回収とアンカーの射出、ガスの噴射のタイミングが合わないと、簡単に落下する。
やりがいはあるけど、実際に使うのは流石に抵抗があるな…。
『トラウテさんは、何故、中央憲兵に…？』
訓練が終わって、息を整えたところで聞いてみた。
ﾄﾗｳﾃ「この壁の中のルールに従って昇り詰めた結果です。修得した技術や戦術は、全て無意味だったと感じました…対人機動部隊を発足した隊長のケニーが現れ、私達に存在意義を与えてくれるまでは…」
『へぇ…トラウテさんこそ調査兵団に入ったらいいのに…学んだ技術と戦術が役に立ちますから』
ﾄﾗｳﾃ「…えぇ。ここ何日かあなたと一緒にいたら、そう思いました。次の任務でケニーの夢を叶えたら、編入届を出そうかと考えていたところです」
『…次の…任務…？』
ﾄﾗｳﾃ「…はい。詳細は隊長から話があると思いますが…こんなに立体機動が巧ければ、あなたも参加させられるでしょう」
任務だなんて、聞いてない。
なんで、人質としてここにいる私まで…？
ケニーは、一体何を考えてるんだろう…。
『…最悪…』
ｹﾆｰ「俺じゃねぇ。全てはこの壁の中の最高権力者、王さまの指示だ。お前も参加させろと言われた。まさか知り合いか？」
夕食後、ケニーの部屋を訪れて疑問を投げ掛けると、不愉快な答えが返ってきた。
『そんな訳ないでしょ。王都に行ったことも無いのに…』
ｹﾆｰ「…あ？お前、エレンとかいう巨人になれるガキの審議で証人として呼ばれたんだから、王都に行ったことはあるだろうが」
『…？…エレンの審議…？何…それ…？』
ｹﾆｰ「ぁあ？覚えてねぇのか？まぁ、調査書によると、お前は途中で倒れて、控え室で休んでたとなっていたな…」
『…は？倒れて控え室…？全然記憶に無い…』
この時点で既に、良くも悪くも嘘を吐かないケニーを信じていた私は、彼の話より自分の記憶を疑った。
何で、記憶が無いの？
エレンの審議だなんて、相当インパクトあるじゃない。
忘れるなんて不自然…。
『…調査書、見せて』
ｹﾆｰ「…あぁ、ほら」
*
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夢梨(プロフ) - 柚杏さん» 柚杏様。ご質問に質問で返して申し訳ないのですが、夢主の名字は既に作中で何度か出て来ております。これからのお話の中で、フルネームを名乗るのか…？と言うことでしょうか？ (2018年3月18日 3時) (
レス) id: b5e7379311 (このIDを非表示/違反報告)
柚杏(プロフ) - 夢梨さん» 夢主ちゃんの名字的なものってこれから出ますか？ (2018年3月18日 2時) (レス) id: 1c1d4e63b6 (このIDを非表示/違反報告)
夢梨(プロフ) - エリカ・アッカーマンさん» エリカ・アッカーマン様。お話を全て読んでいただきありがとうございます！真綿とこの話の兵長とは少しだけ性格を変えている事に気づいてもらえて感無量です(///∇///)どちらも隙を見て(笑)話を進めたいと思いますので、ドキドキしてもらえたら嬉しいです(*´ω｀*) (2018年2月21日 7時) (レス) id: b5e7379311 (このIDを非表示/違反報告)
エリカ・アッカーマン(プロフ) - 夢梨さんの小説全部読ませてもらってます！ほんっとに面白いです！更新大変だと思いますが、楽しみにしています！！この作品の兵長も、真綿の兵長も好きです！リヴァイ推しですがハンジさん、エレンも好きで、夢梨さんと似てて小説読みながらウハウハしてます！ (2018年2月21日 1時) (レス) id: 662e10d996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢梨 | 作成日時：2018年1月17日 13時
