44 ありえない感情〈ﾛﾍﾞﾙﾄside〉 ページ42
ガリアードが苦渋の表情で目を逸らし、足早に去った後の食堂内。
さきほど、Aがガリアードに抱きしめられていた光景が目に焼き付いて頭から離れず、酷い苛立ちに襲われていた。
腹の底を抉る、沸々と煮えたぎる感情を鎮める方法が見つからない。
どんなに抑えようとしても、何度呼吸を深めても、何故か一向に収まらないのだ。
これは、一体何だ…？
持て余した自分の気持ちに翻弄されるなんて初めての経験で、どうにかこの不快な想いを払拭しようと、癒しの温もりを抱きしめたまま、今度こそ欲を煽る甘い口づけを施していく。
Aを今すぐ俺だけのものにしたい。
切なく歪む視界に映るのは俺だけでいい。
俺だけに反応し、俺だけが知るAが欲しい。
募る想いの衝動に任せていると、口づけの合間にAが焦り声を上げた。
「ぁのっ…文官長！」
「…っ」
役職名の呼びかけにすら苛立ち、無視して首筋から胸元に唇を這わせたところで…
「待ってｸﾀﾞｻ…やッ」
俺の胸を柔く押し返す、僅かな抵抗を見せた。
更に苛立ちを煽られ、Aの身体を近くのテーブルに押し倒し、拒めないよう体重をかけて覆い被さる。
「ひゃっ！？」
小さな悲鳴を上げた彼女の白い首筋を再び唇で啄み、舌先をクルクルと這わせて舐め上げ…
「んゃ…あぁッ――」
たったそれだけでAは艶めいた、子猫のような愛らしい鳴き声を聴かせてくれた。
そんな自分勝手で強引な俺の行為を、しばらく従順に受け止めていたAだが、
「文官長…ﾝ…ここじゃ…ぁ…ダメ…ッ」
白い肌に赤い花を増やしていると、喘ぎながらも千々に訴えてくる。
ふと我に返り、少し身体を離してAを見下ろした。
抵抗を奪うために押さえつけた華奢な両手首
赤く上気した頬とうるんだ瞳
熱い吐息の漏れる薄く開いた桜色の濡れた唇
切な気に寄せられた眉根
はだけた胸元には無心でつけた愛撫の痕が十数…
「すまないっ」
「え…？」
Aを拘束していた手を離し、片手の平で口元を覆う。
俺は…何を焦って…ッ
10歳も年下の女に、こんな余裕のないことを…ッ
「ありえない…」
口の中で小さく呟くと、ついに気がついた自分の想い。
唐突に恥ずかしさが込み上げて、Aを直視出来ずに身体ごと勢い良く背を向けた。
これは…『嫉妬』だ。
俺は…Aを本気で愛している。
だから、正式に彼女に想われている年相応のガリアードに『嫉妬』をしたのだ。
「文官長…あの…」
怯え震える声に振り返ると、うるんだ瞳を不安に揺らす、心底愛しいと想える女がそこにいた。
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夢梨(プロフ) - sato711825さん» コメントありがとうございます！意外とポルコ推しさんがいてくれてほっとしています。場面が思いついたら更新していますので、お付き合いいただけると嬉しいです(*´∀`)♪ (2021年4月22日 16時) (
レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
sato711825(プロフ) - 続きが見たいでえええす！！！！ポルコ推しなので私得ですっ！ (2021年4月21日 1時) (レス) id: 2b67c28291 (このIDを非表示/違反報告)
夢梨(プロフ) - Ronnyさん» コメントありがとうございます！ライナー好きさんがいてくれて安堵しました(*´ω｀*)頭の中に浮かんでいる言葉や場面をまとめるのに時間がかかりますし、期待に応えられるか自信もありませんが、何とか読者様が没入できるお話を書きたいと思います(*^^*)♪ (2021年4月11日 15時) (レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
Ronny(プロフ) - あああああああどうなるんだ!!!!ポルコもライナーも好きだからつらいw次の更新も楽しみに待ってます! (2021年4月10日 23時) (レス) id: d499d51969 (このIDを非表示/違反報告)
mitsuyuu0907(プロフ) - 夢梨さん» お返事ありがとうございます。そうです。ポルコ落ちのお話を作っていただきたいです！本当にポルコの夢小説少なくてポルコ不足なんですよね_(´-`_ _)_よろしくお願いします！ (2021年4月5日 21時) (レス) id: a8ac705c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢梨 | 作成日時：2021年1月16日 19時
