40 本心〈ﾎﾟﾙｺ&貴女side〉 ページ38
【ポルコside】
「許可が下りたぞ」
控え室のドアを開けるなり、欲しかった言葉を発したマガト隊長に駆け寄った。
「本当ですか！？」
「ああ。調印式の翌朝、レベリオへ戻る汽車の発車時刻までの一時間だけだが…」
「充分です！ありがとうございます！隊長！」
しっかりと腰を折り頭を下げた。
隣で同じように頭を下げているライナーと目線を合わせる。
「ただし、ハーマー文官長が同席する。粗相の無いようにな」
「「はっ！承知しました！」」
ライナーと同じタイミングで身体を起こし、右手の平を見せる敬礼をした。
やっと、Aと話が出来る。
調印式の場でAを見つけて、チャンスだと思った。
調印式が終わってすぐにマガト隊長に取り次いでもらうと、意外にもあっさりAに会う許可が下りて、拍子抜けしている。
ハーマー文官長に牽制されたあの日から、１ヶ月。
何度かAに会いたいと申請したが、調印式の準備で忙しく時間が取れないと断られ続けていた。
Aに俺達の事が伝わっているとは思えないが、とにかく会って話がしたい。
俺の想いを伝えたい。
そうすれば、少しは何かが変わる気がした。
【Aside】
「え？ポルコとライナーが…？」
「お前と話がしたいと申請があった」
部屋での贅沢な朝食の後、唐突に告げられて、心臓が重たく弾み始めた。
知ってか知らずか、ハーマー文官長は話を続ける。
「８時にこの部屋に来る。支度を済ませるように」
「え…そんな…急に！？」
あと30分しかない。
心の準備も何も出来ないじゃない！
身支度…
鏡で自分の姿を確認すると…
昨夜、文官長に酔わされた余韻の残る状態のまま…
「やだ！急がなきゃ…ッ」
「…ぷっ…ｸｸｯ…」
焦る私を見て堪らず吹き出す文官長を背に、着替えるために寝室へと駆け込んだ。
自分だけ早朝から軍服を整えて身支度を完璧にしてたのは、これがあったからだったんだ！
いつもはもっとラフな格好をしているのに…ずるい！
あぁ…でも。
ポルコとライナーに逢える。
光輝く２人の傍には居られないと考えていた割に、心が踊り出す。
やっぱり、どんなに我慢をして抑え込んでも、向かう気持ちは止められない。
それに、エルディア人である私は文官長の所有物だという事実に変わりは無いのに、ポルコとライナーに逢う許可をくれたんだ。
本当に掴み所のない…何を考えているのか、目的は何なのか…文官長の真意が全く読めない。
何故かとても大切にされている事だけは明白で。
けれど、彼の本心は…
一体どこにあるんだろう…？
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夢梨(プロフ) - sato711825さん» コメントありがとうございます！意外とポルコ推しさんがいてくれてほっとしています。場面が思いついたら更新していますので、お付き合いいただけると嬉しいです(*´∀`)♪ (2021年4月22日 16時) (
レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
sato711825(プロフ) - 続きが見たいでえええす！！！！ポルコ推しなので私得ですっ！ (2021年4月21日 1時) (レス) id: 2b67c28291 (このIDを非表示/違反報告)
夢梨(プロフ) - Ronnyさん» コメントありがとうございます！ライナー好きさんがいてくれて安堵しました(*´ω｀*)頭の中に浮かんでいる言葉や場面をまとめるのに時間がかかりますし、期待に応えられるか自信もありませんが、何とか読者様が没入できるお話を書きたいと思います(*^^*)♪ (2021年4月11日 15時) (レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
Ronny(プロフ) - あああああああどうなるんだ!!!!ポルコもライナーも好きだからつらいw次の更新も楽しみに待ってます! (2021年4月10日 23時) (レス) id: d499d51969 (このIDを非表示/違反報告)
mitsuyuu0907(プロフ) - 夢梨さん» お返事ありがとうございます。そうです。ポルコ落ちのお話を作っていただきたいです！本当にポルコの夢小説少なくてポルコ不足なんですよね_(´-`_ _)_よろしくお願いします！ (2021年4月5日 21時) (レス) id: a8ac705c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢梨 | 作成日時：2021年1月16日 19時
