Logic7 ページ7
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A「じゃあ、昨日やり残したところから...、」
テキストを開いたら真っ白だったはずのページが黒かった。
しかも全部正解している。
涼介くんはなんてことない顔でくるくるとペンを回しているけれど。
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涼介「どうかした?」
A「...いや、やってあるから驚いて。」
涼介「俺をなんだと思ってたの。」
正直宿題とか出されてもやってこないタイプの子だと思っていたし。
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そう言って笑った涼介くんが違う教科のテキストを開いた。
涼介くんのお母さんがうちの子受験生なのに成績上がらないし、全然勉強する気なくて...
と言っていたのは謙遜だろうか。
そう思うほど、この子の頭は悪くなさそうだし。
勉強する気がないっていうのは本当かもしれないけど。
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涼介「ねえ。」
A「え?」
涼介「これ。わかんない。」
トントン、とペン先でノートを叩く。
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A「あ、えっと、ちょっと待ってね。」
なんの準備もしていなかったから慌てて問題文を読み込む。
なんでよりによって読みにくい英語の長文問題なんだ、と頭の片隅で思う。
A「この前の文が...、」
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涼介「Aってよくボーっとするよね。」
A「...そうかな。」
涼介「うん。昨日も。」
私さっき"前の文が..."しか言ってないのに、スラスラと答え書いてるし。
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涼介「なに考えてんの?」
涼介くんが頬杖を突きながらシャーペンを走らせる。
A「...涼介くんのことだよ。」
涼介「えっ?」
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机に当たって響くペンの音が止まった。
A「だって、涼介くんできるし。」
涼介「...それはまだ簡単な問題しか解いてないからだよ。」
A「でも、これでバイト代まで貰ってるし、私いる必要あるのかなって、」
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涼介「あるよ!」
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ゆき(プロフ) - あすみs、アドバイスありがとうございます!とっても参考になりました!これからもあすみさんの作品を読んでみたいなって思います!ほんっとにありがとうございました! (2018年9月5日 18時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - やまちさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます! そうなんですね、、年の差って割とネックですよね、、、またどこかでこのふたりを書けたらいいなって思います。 (2018年9月5日 9時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
やまち(プロフ) - 完結お疲れ様でした!実際私も年齢差の恋に悩んだ時期があったので読んでてどこか懐かしさを感じました。気が向いたらでいいので続編書いて頂けたら嬉しいです。 (2018年9月5日 2時) (レス) id: 59c6021a01 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!! 書き手さんなんですね! 私も全然上手く書けないんですけど、気をつけてることは会話文ばかりにならないようにしたり、情景描写をなるべく入れるようにしたり、基本的な事としては誤字脱字を気をつけてます。 頑張ってくださいね! (2018年9月4日 22時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 初めまして!あすみsの小説を読むのは、これが初めてです!とっても面白いです!!私も小説を書いているんですけど、なかなか上手く書けなくて・・・上手く書くコツとかがあれば教えて欲しいです! (2018年8月10日 14時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://twitter.com/?lang=ja
作成日時:2018年6月4日 20時