Logic31 ページ31
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勝手に人のものをあれこれ触るのも気が引けるし、落ち着きもしないので、やっぱり家に戻ることにした。
今日は休みだ。
涼介くんも勉強したくない日もあるかもしれないし。
私に会いたくなかったのかもしれないし。
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正直少しホッとした。
涼介くんがいなくて、どこか安心した。
お姉ちゃんに帰ると告げて、玄関の戸を開ける。
門を出たところで、足音が聞こえた。
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「あっ、昨日の!」
ペコリ、と頭を下げた女の子は昨日涼介くんと一緒にいた子だ。
「昨日はありがとうございました!私、あれから志望校、」
涼介「ごめん。やっぱ今日は帰って。」
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弾む声で話していた女の子は一瞬、表情を強張らせたけど、すぐに笑って去って行く。
涼介「なにしてんの。」
A「ふたりでお出かけだったのかぁ。」
そっかそっか、と地面に向かって笑った顔はなんの意味があるんだろう。
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涼介「え?」
だったらそうだと一言言ってくれればよかったのに。
...なんて、そんなこと私にわざわざ言う必要なんかないよね。
...そう、私には関係ないの。
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A「丁度良かった。」
オレンジ色に染まった夕空が濁った色を見せる。
A「実はね、もうこのバイト辞めようかと思って。」
涼介「なんで?」
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なんで?
なんで、ってそんな理由なんか用意してないから困っちゃうよ。
私は涼介くんみたいに頭が良くないから、言い訳だって簡単には思い浮かばないし。
A「必要ないでしょ?」
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涼介「必要かどうかは俺が決めることでしょ?」
ここでも真面目な顔して涼介くんは正論を述べる。
それに太刀打ちできなくてやっぱり私は黙ってしまう。
涼介「...でもそうだね。そんな自分勝手な人は要らないかな。」
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ゆき(プロフ) - あすみs、アドバイスありがとうございます!とっても参考になりました!これからもあすみさんの作品を読んでみたいなって思います!ほんっとにありがとうございました! (2018年9月5日 18時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - やまちさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます! そうなんですね、、年の差って割とネックですよね、、、またどこかでこのふたりを書けたらいいなって思います。 (2018年9月5日 9時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
やまち(プロフ) - 完結お疲れ様でした!実際私も年齢差の恋に悩んだ時期があったので読んでてどこか懐かしさを感じました。気が向いたらでいいので続編書いて頂けたら嬉しいです。 (2018年9月5日 2時) (レス) id: 59c6021a01 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!! 書き手さんなんですね! 私も全然上手く書けないんですけど、気をつけてることは会話文ばかりにならないようにしたり、情景描写をなるべく入れるようにしたり、基本的な事としては誤字脱字を気をつけてます。 頑張ってくださいね! (2018年9月4日 22時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 初めまして!あすみsの小説を読むのは、これが初めてです!とっても面白いです!!私も小説を書いているんですけど、なかなか上手く書けなくて・・・上手く書くコツとかがあれば教えて欲しいです! (2018年8月10日 14時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://twitter.com/?lang=ja
作成日時:2018年6月4日 20時