Logic30 ページ30
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A「はぁ...」
気まずい。はあ気が乗らない。
門の前に立ち4度目のため息を吐いた。
遅刻をしたらまた怒られちゃうかもしれないから、仕方がなくこうやって準備はしてきたけど。
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昨日の今日で、きっと涼介くんはまだ怒ってたりして。
なんならもう私に教えてもらいたくない、とか言い出されても困る。
困るというかそれはちょっと涼介くんママからの使命も背負ってるから困る。
グ、と押したボタンに弱く跳ね返る指先。
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ガチャリ、と開いたドアの向こうにはお姉ちゃんが出迎えてくれた。
「Aちゃん、どうしたの?」
A「あ、家庭教師のバイトに...、」
あぁ、涼介ね!と察したお姉ちゃんは待ってて、と手で合図して家の中に戻って行った。
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カーテンの開いた2階の涼介くんの部屋を眺めていたら、ドアが開く。
「なんか涼介いないんだけど...ごめんねー?どこ行ったんだろうね、あのバカ弟。」
...バカ、ではないけれど。
「多分すぐ戻ってくるだろうから部屋で待ってなよ。」
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A「えっ?いや、いいです!」
帰ります!と拒否した私はお姉ちゃんの目には映っていないんだろうか。
あれよあれよと家に入れこまれ、気づいたら涼介くんの部屋の中にいる。
男の子のくせに綺麗に片付いていて、いつも寝転がっているベッドも皴ひとつない。
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どこへ行ってしまったんだろう。
机の上には昨日のオープンキャンパスで配ったパンフレットが置いてある。
きっと読んでないんだろうな、って思った。
いつの日か渡した参考書も本棚に並べてある。
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A「...わっ...ごめんなさい...」
なにすんの、ともし本人がいたら言われてたかもしれない。
少し引き抜いた拍子に隣に並べてあったノートまでバラバラと落としてしまった。
反射的に出た言葉と同時に慌てて拾い上げる。
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A「...なにこれ。」
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ゆき(プロフ) - あすみs、アドバイスありがとうございます!とっても参考になりました!これからもあすみさんの作品を読んでみたいなって思います!ほんっとにありがとうございました! (2018年9月5日 18時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - やまちさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます! そうなんですね、、年の差って割とネックですよね、、、またどこかでこのふたりを書けたらいいなって思います。 (2018年9月5日 9時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
やまち(プロフ) - 完結お疲れ様でした!実際私も年齢差の恋に悩んだ時期があったので読んでてどこか懐かしさを感じました。気が向いたらでいいので続編書いて頂けたら嬉しいです。 (2018年9月5日 2時) (レス) id: 59c6021a01 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!! 書き手さんなんですね! 私も全然上手く書けないんですけど、気をつけてることは会話文ばかりにならないようにしたり、情景描写をなるべく入れるようにしたり、基本的な事としては誤字脱字を気をつけてます。 頑張ってくださいね! (2018年9月4日 22時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 初めまして!あすみsの小説を読むのは、これが初めてです!とっても面白いです!!私も小説を書いているんですけど、なかなか上手く書けなくて・・・上手く書くコツとかがあれば教えて欲しいです! (2018年8月10日 14時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://twitter.com/?lang=ja
作成日時:2018年6月4日 20時