Logic3 ページ3
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優しい声色に振り返ると、おばさんがお盆片手に立っていた。
すなわち、このちょっと生意気な男の子のお母さん。
机にティーカップやクッキーやらを置きながらおばさんはベッドに目を向ける。
「ちょっと!先生が来てくれたんだから勉強しなさいよ!」
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ごめんねー、サボってたらぶっていいからね!
と私の肩を押して部屋の中へ押し込み、おばさんは階段を下りていく。
バタンと閉まったドアからベッドに視線を移し替える。
キョトン、という典型的な顔をした涼介くん。
A「...だって。」
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涼介「は?」
A「え?」
涼介「先生?」
A「あ、うん。」
涼介「Aが?」
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今初めて聞いたような驚いた顔。
ような、じゃなくてきっと今初めて知ったんだろうけど。
涼介「今日から来る家庭教師ってAなの?」
A「夏休みが終わるまでね。」
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涼介「...ふーん。」
...なにそのなんとも言えない顔は。
私じゃ不満なのかな。
いやだってそりゃあ不満だろうけど。
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ぽーん、と携帯をベッドに放り投げてお茶菓子が置いてある机の前に座った。
A「え...、」
涼介「何を教えてくれんの?」
ニッコリと笑った涼介くんが机に肘をついた。
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白いYシャツの袖から覗く男らしく血管の浮き出た腕。
指定のネクタイは緩く結ばれていて。
弧を描く口角に少し戸惑う。
立ったままの私を若干上目遣いで見てくるくせに、私の方が下に思えるのはなんでだろう。
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A「なにって...」
タジタジな私を見て目の前の涼介くんは楽しそう。
だから本当はちょっと嫌だったのに。
涼介「ん?」
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A「決まってるでしょ。勉強です。」
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ゆき(プロフ) - あすみs、アドバイスありがとうございます!とっても参考になりました!これからもあすみさんの作品を読んでみたいなって思います!ほんっとにありがとうございました! (2018年9月5日 18時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - やまちさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます! そうなんですね、、年の差って割とネックですよね、、、またどこかでこのふたりを書けたらいいなって思います。 (2018年9月5日 9時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
やまち(プロフ) - 完結お疲れ様でした!実際私も年齢差の恋に悩んだ時期があったので読んでてどこか懐かしさを感じました。気が向いたらでいいので続編書いて頂けたら嬉しいです。 (2018年9月5日 2時) (レス) id: 59c6021a01 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!! 書き手さんなんですね! 私も全然上手く書けないんですけど、気をつけてることは会話文ばかりにならないようにしたり、情景描写をなるべく入れるようにしたり、基本的な事としては誤字脱字を気をつけてます。 頑張ってくださいね! (2018年9月4日 22時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 初めまして!あすみsの小説を読むのは、これが初めてです!とっても面白いです!!私も小説を書いているんですけど、なかなか上手く書けなくて・・・上手く書くコツとかがあれば教えて欲しいです! (2018年8月10日 14時) (レス) id: 5d9e2a3ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://twitter.com/?lang=ja
作成日時:2018年6月4日 20時