I can't let you go.【Jeonghan】

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「じゃあ、僕の事




好きになって見たら？」





ジョンハンさんは



「…へ？」




どうしてそんなことを言うのだろう








「嫌？」



「ジョンハンさ…」




私は固まってしまって
瞬きも出来なくて



恋をした事がないって、

こんなにも



無知で
惨めで

恥なんだ。








「ハニ」



優しい声が、ジョンハンさんを呼んで
私は我に帰る



「ジスさん…」



「お昼、一人だとやっぱり寂しくてさあ、来ちゃった」


そう言ってウインクみたいに片目を閉じながら笑うジスさん

有難い、タイミングだった





でも、ジョンハンさんは少し低い声で
笑いながら言うんだ。

「シュア、後にして」




「えー、寂しいのに」



それにジスさんは拗ねたように返す



「シュア」



「分かった。Aちゃん、またね」



もう一度名前を呼ぶジョンハンさんに
やれやれ、という顔をして


ジスさんは私に笑顔で
またねと言って帰って行った。




「シュアのやつ、今日は来ないでって言ってたのに」


「あはは、寂しかったみたいですね」


なんて、私は今

笑えているのだろうか





「Aちゃん、僕のこと、どう思う？」




「へっ？」







「どう、思う？」







真剣な顔で言うから
話を逸らそうとしたのに


逃げられない。


好きな人がいるのに
どうしてこんな質問をするのか、私にはわからない。

「ジョンハンさんは、素敵な人...です」

「それだけ？」



「綺麗で、優しくて、大切です」


本当のことだけど、
なんだか言いにくい。


それはきっと
ジョンハンさんの目がいつもと違う色をしていて

ジョンハンさんの表情があまりにも真剣だったからだろう。



私はジョンハンさんと出会って
こんなにも変わったのか

サラだけと過ごした1年間も好きだけど
こうして優しいお兄さんが2人も増えると
またさらに毎日が楽しい。

でもジョンハンさんとジスさんは
たまに掴めなくて、壁があって
そんな時があるんだ


今だってそう、
ジョンハンさんの目が私を見つめて離さないから
居心地が悪い。







「僕は、Aちゃんの特別になれる？」


「えっと....」


小さな風が
私たちの髪をなびかせる






私はそれに


答えることができなかった...。

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