大ちゃん〜初めてのimagination〜

僕なら大事にする・・ ページ6

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「そしたらさ、かんけーねーだろ俺の高木なんだからって言ってさ、そんなこと言われたらさ、そりゃ俺だって気分よくないと思わない?」



出されたお水をぐびりと飲んで一気にまくしたてる


「うんうん・・僕も見てたけど・・ありおかくん平気なのかなぁって思ってたよ」



「でしょ?・・・え?・・成田君・・・今日のライブ来てたの?」


思わずおしぼりで手を拭いていたのが止まってしまったけど、そんな俺に気づかずに成田君がちょっとどや顔で続ける


「うん!もう完璧過ぎる変装だったから今回もだれにも気づかれなかったよ!どっちかっていうとさ、灰谷寄りな変装でさ、なんか暗い男がアイドルのコンサートに来ましたっていうていでさ(笑)」



「そ・・そうなんだ・・え・・どうだった周りの反応は?」



「や・・みんな遠巻きに見てたな僕のこと(笑)明らかに不審者を見る目でさ(笑)
それより地面にいっぱいうちわ並べて写真撮ってる子とかいたよ、あれ何?なんかの宗教?」



「地面に?・・なんだろ?友達に買い物頼まれたのかな?・・や・・話はもどしてさ・・・なんかさ・・俺には関係ないって言われたらもうぐうの音も出ないよね・・・なんか・・寂しいって言うかさ・・なんか俺は蚊帳の外っていうかさ・・・なんかあれ聞いた時・・なんかさ・・ぐ・・ぐす」



あの時の寂しかった気持ちを思い出すと涙が出てくるよ



「ありおかくん・・・泣かないで・・僕なら・・」


「ん・・・ぐす・・」



成田君は目の前にあるおしぼりじゃなくて、柔らかくていい匂いのするハンカチで涙を拭いてくれた



「あ・・・ありがと・・」



向かいに座っていた成田君が隣に座って、頭を優しくポンポンしながらそのまま耳の横まで髪を撫でて・・その指が頬で止まる


「僕ならありおかくんを大事にする・・愛して愛して・・大切にして・・やさしくする・・」


「え?・・・・成田君・・」


意外な言葉を聞いて、俯いていたのに思わず成田君の顔見てしまうよ


「僕じゃダメ?・・・僕は・・・・ありおかくんが欲しいよ・・・」


「成田君・・・・」



とろんとした空気に包まれた二人は・・・・やがてゆっくり近づいて・・それから互いに少しだけ尖らせた唇が・・磁石がくっつきあうように・・・・近づいていく・・・・・・・・

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