トリップしたからって美人補正がついてるとは限らない2 (ページ24)

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トリップ68日目：有頂天探偵社ページ24

文ストでっぷるの特典小説BEASTが文庫本になるそうですが、表紙のイラストが最高ですね…

流石織田作。スーツにお金をかけてあげる辺り面倒見が良いです。サスペンダー付黒シャツに白ネクタイ、灰色スーツの芥川って最高ですね

敦君なんて超豪華。芥川より丁寧じゃないですか。毛皮付の黒外套なんて。

初耳の方は公式のTwitterから詳細をご確認してみて下さいね！

～Aside～

ラファエルの一言に反応し、彼が指差す方向へ目を向ける

確かにそこには敦君と、一昨日私達(というより敦君の虎)の一件で倉庫に来ていた内の一人、私が独りでに″金髪君″と呼ぶ少年がいた

彼、宮沢賢治君というのか。小学生の頃に『やまなし』という詩を教えてもらった記憶がある。私も『銀河鉄道の夜』の名前くらいは知識として心得ている。彼も有名な小説家である。

二人は私達の真後ろのビルを指差していて、どうやらこのビルに用があるらしく、此方へ歩んできた

敦「あ、Aちゃん。この前突然いなくなって国木田さん怒ってたけど、大丈夫だった？」

うっと声を唸らせる。実を言うと、私はマフィアに拉致された事を探偵社へ報告していない

利益も不利益もなく、マフィアの首領と五大幹部の一人の顔を拝めただけで終わった為、まぁいいかと放置していたのだ。このままだと私はサボり扱いになってしまう

A「ちょっと色々…国木田さんには此方から説明しておくよ」

賢治「こんにちはAさん。こうしてお話しするのは初めてですよね。僕は宮沢賢治です。気軽に″賢治君″又は″賢治″と呼んでください。

僕も2ヶ月前まで村で牛を追っていました。実質立ち位置はお二人と変わらないので、堅苦しくしなくていいですよ」

″僕の方が年下ですし″とはにかむ笑顔が愛らしい。ああ純粋な良い子なんだと直感する。元々宮沢賢治の作品はそういうものが多い。素直な子を描写するのも頷ける

彼のふわりと柔らかそうで、少し長めの金髪がラファエルと似ていて、こいつもこれだけ可愛いげがあればなぁとラファエルをちらりと見る

目線に気づいた彼は、賢治君の純粋な笑みとは程遠い程わざとらしい表情で微笑する

賢治「ところでそちらの方は誰ですか？」

敦君も尋ねたラファエルの存在。今まで紹介どころか、自分のことなど何も教えていなかったため、聞かれるのは当たり前だ

彼は私の担当天使ですなんて言う訳にもいかない。私でさえよく理解していないのだから

どうするべきか……