トリップしたからって美人補正がついてるとは限らない2 (ページ17)

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トリップ61日目：在りし日の… ページ17

～Aside～

中也「その通りだ。手前の異能の出来は知らねぇが、無効化の太宰と共闘なんざ無理だ。お荷物にしかならねぇ」

言い返したくても返す言葉がない

中也「俺らは首領から丁重に扱えと命じられた。そんな手前は一応貴重で期待の新人なんだ。下手に巻き込んで怪我でもされたら困るからな」

優しい……ようで全く優しさの欠片もない言葉に苛立ちを覚える。そもそも私がマフィアに入ると前提されているじゃん！

それでも2人の言うことは正しく、私は2人の戦いをただ見つめているしか出来ない

だが太宰さんは、思ったよりも強かった。攻撃を全て避け、その腕を掴み、そのまま腹に強烈な一撃をかました

やった！！

そう喜んだのも束の間、中原中也は至近距離であることを利用し、太宰さんを蹴り飛ばした

中也「按摩(マッサージ)にもなりゃしねえ」

中原中也はびくともせず、そこに立っていた。彼に太宰さんの攻撃など、ただの赤子の戯れと悪戯のようにしか感じなかった様だ

まじかよ……ドゴォって結構いい音したんだけど。私だったら即アウト。痛みにもがく暇もなく失神するわ。痛みを感じるよりかはマシかと思うけど、それでもあんなの食らいたくない

私の能力のレパートリーに、痛感を感じない能力とか、追加してくれないかなぁ……

痛感とは危険信号であり、それが分からないのは些か危険ではあるが、痛みに怯えて戦えないよりかは幾分かマシだと思う

太宰さん……あれは駄目だわ。気絶ものだ

そう思っていたけれど、意外に太宰さんはしぶとかった

太宰「流石はマフィアきっての体術使い。防御(ガード)した腕がもげるかとおもったよ」

自殺を何度も繰り返し、その度に死ねない(らしい)んだなら、まぁ大丈夫かもね←

それに漫画の重要キャラがこんなあっさりと遣られるのは、詰まらないからなぁ………冷静に考えれば安心出来る。うん

多分原作通りに進んでいるんだ。だったら、漫画上このシーンに私はいない。ならば私がただこの状況を傍観していても、原作に差して変わりはない、といえる

何だぁ心配して損しちゃった

その後、太宰さんは何発か殴られ、壁に叩きつけられ、首筋にナイフを当てられていた

………あれ、これ結構ヤバめな感じ？

これ太宰さん死ぬんじゃない？この状況からの逆転とか無理じゃない？

アニメや漫画では、馬鹿は調子に乗るタイミングを間違えるのをよく見るが……

私も間違えてしまったのだろうか……