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きっとこれで最後。
Aの髪を撫でて。
それからおでこにキスを一つ。
恋のキスじゃない。
愛。
その方がしっくりくるかもしれない。
俺たちはお互いから卒業しなくちゃいけない。
潤くんのためでも。
実果チャンのためでもなく。
自分自身のために。
だからこのキスは。
弟からの最後のエール。
「もう。
俺に甘えんなよ？。」
Aも何かを悟ったらしく。
涙目になる。
「あーあーもうもう。
せっかく化粧したのに落ちるぞ？。」
ってデコピン一つして。
「いってらっしゃい。
A。」
こくんと頷いて。
マンションの中へ消えていく。
車のドアがパタンと音を立ててしまった途端。
俺の中の何かが弾けた気がした。
「はぁ………。
カッコ悪、俺。」
カッコ悪いなって思って。
バカだな、自分って思って。
ハンドルに腕を置いて顔を伏せた途端。
メールが来た。
『ナリさん、用事終わったら来ますか？。』
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作者名：ももりんご | 作成日時：2015年2月24日 22時
