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「―――は？」
『ちょっと前から、だれかに みられてる気がしててっ、その時は 気のせいかなって思ってたんです…。でも、おとついぐらいから、ぼくのうしろで カサ、って はっぱの音がしたり、「くすくす」って笑ってる声がきこえてきて…っ。そしたら今日は、とことこ、って ぼくのうしろ、ついてきてっ…』
「――――っ！！」
けいちゃんの言葉に、カッと熱くなった心臓と
一気に湧きあがった殺 意。
いろいろ思うことはあるけれど(たとえば、俺の恋仲(兼、天使)に何してくれてんだ、こらぁぁぁぁぁぁぁ！！！俺の天使のピュアピュア・ハート♡を傷つけやがってぇぇぇぇぇ！！！俺の恋仲って知っててやってんのか！？あ？あ？あ？俺の天使は見せもんじゃねぇんだよぉぉぉぉぉ！！！等々)、
最終的に思うことは「必ず殺 す」で、
「こわかったね、けいちゃん…。ごめんね、気づいてあげられなくて。でも、もう大丈夫だよ。俺が けいちゃんのこと守ってあげる。悪いヤツなんか 追っ払ってあげるから…」
俺は けいちゃんの頭に顔をうずめ、くんくん、と においを嗅いだ。
……なるほど。
『ほんとう…？』
「ほんとだよ。俺は百獣の王だからね。動物の中で、一番強いんだよ♡」
『っ、ありがとう、りょうすけさぁん…っ』
「(こんな時でも『ありがとう』って言えるなんて、なんって出来た子なんだ！！けいちゃんのお父さん、お母さん、尊敬します！！そして けいちゃんは俺が守りますので、ご安心ください！！)
…よかった。やっと けいちゃん、笑ってくれた。
今日は もみじ狩りに行く約束してたけど、どうしようか。まだ、こわいよね？俺の巣に行こうか？」
うるるん♡と 涙をためながら 俺をみつめる瞳のふちを そっと撫で
ぺろ♡
けいちゃんの ほっぺたに残る涙を舐めれば、
『ぴゃっ♡』
けいちゃんは ぽっ♡と ほっぺたをピンク色に染め、
『りょうすけさんがいるから、こわくないぃ…。でも、りょうすけさんの巣に行きたいですぅ…♡』
はずかしそうに つぶやいた。
「いただきま…いや、わかったよ♡それじゃあ、行こっか♡(しまったぁぁぁぁ！！！今の「いただきます」聞こえてないよね！？大丈夫だよね！？ね？ね？)」
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作者名：本田
| 作成日時：2019年10月13日 21時
