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――――
『たかきはねっ、お花畑で であったんです。たかーい木にいたから、"たかき"なのっ』
「ふふ、そうなんだ…。ちょうちょさん、けいちゃんのことが大好きなんだろうね。最初、俺の顔見て びっくりしてたけど、けいちゃんが笑ってるのを見て 安心してたよ」
『そっかぁ…。ぼく、たかきに りょうすけさんのお話 したことあったけど、りょうすけさんが らいおんさんだって言ってなかったぁ…』
ちょうちょさんと別れ(けいちゃんの ぴょんぴょん♡跳びはねながらの『ばいばーい♡』死ぬほど かわいかった…)、
くりの木へと向かう 俺とけいちゃん。
けいちゃんのご要望で、
もう一度言おう。けいちゃんのご要望で、
しっかり♡手をつなぎながら、ゆっくり たのしく 歩いている。
『くり♡くり♡たのしみ〜♡』
「けいちゃん。くり好きなの？」
『はいっ♡でも くり、まわりのトゲトゲ いたいし、皮もかたいから、あんまり たべたことなくってぇ…』
「そっか。でも今日は大丈夫だよ。俺の歯、硬くて丈夫だから、たくさん皮 剥いてあげるね♡」
トゲトゲと 硬い皮を思い出し
しゅん、と耳を垂らしている(許すまじ！トゲ！！皮！！)けいちゃんの頭を すりすり♡撫で、
ニッ、と 犬歯を見せてあげれば、
『やったぁ！ありがとう、りょうすけさんっ♡』
うれしそうに にっこり♡ほほえんだ けいちゃん。
しかし、
「あれ？けいちゃん。『ありがとう』の時は どうするんだったっけ？」
俺が ちょっぴり意地悪く、けいちゃんのお顔を 覗きこむと
けいちゃんは かわいい お顔を真っ赤に染め、
『うぅ…。ありがとぅ、りょうすけさぁん…』
ちゅ♡
いっしょうけんめい 背伸びをして
俺のくちびるに くちつけた。
「…ふふ。よくできました♡」
食べ頃なのは、くりか、それとも けいちゃんか――。
fin
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作者名：本田
| 作成日時：2019年10月13日 21時
