EPISODE 10 ページ13
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｢お前、誰？｣
レイの鋭い視線。嘘なんて吐くなよとその目が言っている。下手すればイザベラにチクられ、俺は出荷されてしまう。それは避けたい。
｢第2プラントから来たAです…｣
弱々しい声がでてきた。下に出すぎたと少し後悔する。弱い奴だと認識されれば色々利用されるだろう。
レイは俺をじっくり見た後、お前スパイかなんかか？と聞いてきた。
｢スパイ…？｣
俺は突然の言葉に驚きつつ、そんなの出来ないと頭を振る。彼は少し安心している様に見えた。
｢レ…君の名前は？｣
名前を呼びそうになり、慌てて言い換える。彼は鋭い視線を崩さずにレイと答えた。その表情から俺を敵対視していることが伝わってくる。
…こんなつもりじゃなかったのにな
皆で脱獄をするという儚い夢は生まれた時にはもう失われたんだけどね、と俺はレイをじっと見つめる。
｢ねぇ、レイ。取引しない？｣
｢取…引…？｣
レイの瞳が揺れた。そう、今まで君がイザベラと行ってきた取引だよ。
｢俺は隣のプラントから脱獄した。だから発信機の在処を知っている。これを君に伝える代わりに誰にもこの事を言わないで欲しい｣
｢なんで俺が発信機の在処を知りたがってると思った？｣
レイは歪んだ笑顔を俺に向けた。そっか、本来ならば知らないはずなんだ。しかも、彼は発信機の在処を知っている。兄弟で試したと言っていた。しまったと思った時にはもう遅かった。
頭をフル回転させて、次言う言葉を考える。追い出されないように、俺が優位に立つように。
｢俺にスパイか聞いただろう？少し変だなと思ったんだ。此処に来た理由は？とかなら分かる。スパイなんて言葉は普通は出ない。だから、君はスパイなのかなと思ったんだ。スパイをする理由なんて、俺なら脱獄するためと考えるけど君は違うの？｣
こんなの無理矢理だ。スパイという言葉なんて普通に出るかもしれない。そんな焦りを悟られないように微笑んだ。レイはう"っと口を噤む。
意外と今ので通せるのかと思ったが、彼はまたさっきの顔に戻った。
｢いいや、違わない。だが、スパイと疑っただけで俺がスパイじゃない可能性もあるだろ？｣
…うわ、こいつ性格悪ぃ
レイの勝ったような笑顔にムカつきながらも反撃をしていく。
｢だから、"思った"と言ったんだ。確定はしていない｣
笑顔の睨み合いの末、このままじゃ埒が明かないと思ったのか｢じゃあ質問を変えよう｣とレイが手を挙げた。
｢お前はいつ此処にきた？｣
…
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Rabbit book(プロフ) - 公務員さん» ありがとうございます！嬉しいです(*´-`*)更新頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします！！ (2019年8月10日 18時) (
レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
公務員 - あ、、、、続きが気になって仕方がない、、、、、!更新楽しみにしてます!! (2019年8月8日 12時) (レス) id: 567cb90382 (このIDを非表示/違反報告)
Rabbit book(プロフ) - 花風雪さん» ソフィは、、、、どうなってしまったのでしょうか……続きをお楽しみにしててください！笑 (2019年6月17日 16時) (レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
花風雪(プロフ) - (´･Д･)ぽかーん、ソフィィィィ！ (2019年6月16日 19時) (レス) id: e781858e49 (このIDを非表示/違反報告)
Rabbit book(プロフ) - はるせさん» そうです、やばいんですよ！！（笑）更新頑張っていきますので応援よろしくお願いします！ (2019年5月13日 19時) (レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ま る | 作成日時：2019年4月3日 14時
