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特に有益な情報は得られなかったが、伏黒甚爾の写真を夜蛾先生からもらった。

写真を見た時の第一印象はイケメン。切れ長の目と口元の傷が特徴で、プロのヒモをやっていそうな感じ。いかにもお酒とギャンブルが似合いそうな男だった。

1番見つかる可能性が高いのはパチンコだとは思ったが、パチンコは18歳未満の立ち入りは禁止なので競馬場に行ってみることにした。



  ••✼••



地方競馬は毎日どこかの競馬場でやっているので、授業と任務の合間をぬって競馬を見に行く、ということを3週間程度しているのだが、タイミングが悪すぎるのか一向に見つからない。2年だからまだ任務が少ないのが救いだった。

今日はもう7月。もう少しペースを上げないと多分間に合わない。


「硝子に手伝ってもらおうか……」


でも、硝子の反応を想像し、いや駄目だ、と頭を振る。
五条も多分笑われて終わり。


「さすがに夏油本人に話すわけにいかないしなぁ」


そんな感じで頭を悩ませながら歩いたから、私は俯き気味に歩いていたのだろう。前から歩いてくる人影に気づかなかった。

あっ、と思った時にはもう遅くて、ごん、とぶつかり、視界が黒くなる。


「あっ、ごめん」
「こちらこそすみません……って夏油?」


上から降ってきた声で夏油だと気付く。


「最近、表情が険しいけど大丈夫かい?」


やっぱり夏油は優しい。
昔から細かいことに気付いて心配してくれる。


「隈ができてるけど」
「えっ、うそ」


ここのところ睡眠時間を確保できていないのは事実だけど、隈ができてないかどうかは確認してたつもりだったんだけどな。


「でも、ほんとに大丈夫だから」


そう言って作り笑いでごまかした。
少し沈んだ表情をする夏油を見て、心の中で、ごめん、と謝る。


必ず夏油を救う。あんな後悔はもう嫌だ。

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作者名:穂波 | 作成日時:2021年11月20日 22時

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