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夏油が五条の一人称について指摘していると目の前の建物の一室でボンッと爆発が起こった。
その部屋から煙が上がっている。
「これでガキんちょ死んでたら俺らのせい?」
五条の言葉に、さすがにそれは理不尽すぎるなぁと思いつつ臨戦態勢に入る。
死んでませんようにと願いながら上を見つめていると何かが投げ出されるのが見える。
もしや星漿体の少女か……と思っていると夏油が呪霊に乗っかって受け止めに行った。
目が良すぎないか?
「いやぁセーフセーフ」
「五条も見えてたの」
「当然。よそ見してるとAも危険だぜ」
言われて五条の向こうを見ると、私たちに当たる寸前で勢いよく飛んできた刀の集団が止まった。
無限で防いでくれたのか。危なかった。
「素晴らしい」
拍手しながらこちらに来たのは口元を布で覆って変な服を着ている変な人。
「女の方は知らないが……白髪の君、五条悟だろ。有名人だ。強いんだってね」
五条は呪術界ではかなりの有名人だ。
ということはコイツは呪詛師か。
「噂が本当か確かめさせてくれよ」
「いいけど」
五条は呪詛師の提案をあっさり承諾した。
「ルールを決めよう」
「ルール?」
「やり過ぎて怒られたくないからね。泣いて謝れば殺さないでやるよ。それからAには手を出さないこと」
私には攻撃するなという言葉に五条の気遣いを感じ、申し訳なくなったが、何も言えなかった。
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作者名:穂波 | 作成日時:2021年11月20日 22時